アメリカのビジネス靴
靴ガイドの飯野さんの私物。左がジョンストン&マーフィー、右がフローシャイム。いい顔してますね~。 |
アメリカの靴ブランドといったらオールデンやアレン・エドモンズを思い浮かべる人も多いだろう。
少し年配の人ならジョンストン&マーフィーやフローシャイムといったところか。
1970年代のジョンストン&マーフィーは別格だったという話を聞いたことがある。
使われている素材も作りもハイクオリティだったそうだ。リーガルの店舗で当時から扱っていたし、日本でも馴染みのあるアメリカブランドだ。現在でもライセンスでリーガルが手掛けている。
NEW YORKのロゴが眩しいです。チャーチは世界中で人気が高かったのよ。ロゴは旧チャーチのもの。私物。 |
英国靴の良心、チャーチは大塚製靴が昔から輸入していたこともあり、日本でも人気が定着しているが、ニューヨークでも昔から人気が高かった。
インソックのロゴを見るとLONDONの隣にNEW YORKの文字が書かれている。
これはチャーチが早くから英国以外の国に市場を求めたという証。なんと1930年にニューヨークのマジソンアベニューに直営店を構えているのだ。
ブルックス ブラザーズ(以下ブルックス)やJ・ブレスの店員もチャーチには一目置いていたという話を聞いたことがある。老舗も認める英国靴ブランドというわけである。
ブルックス ブラザーズのPEALネームの一足。それにしてもヒールの釘が凄いですね。ツルッと滑るよ~。撮影協力/テーラー・ケイド。 |
ブルックスといえばPEALのブランドでも靴を販売している。PEALはロンドンに店舗を構えていた老舗注文靴店だったが、1964年に閉店してしまい、その商標をブルックスが引き継いだということだ(LAST Vol.8参照)。
そんな経緯から靴だけでなく鞄にもPEALのロゴを見ることができる。
また、現在はどうかわからないが、ニューヨークのポール・スチュアートも英国の靴メーカー、エドワード・グリーンに靴を別注していた。
このように昔から英国靴とアメリカ東海岸ブランドは密接な関係だったのだ。
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