スーツ・ジャケット/ファッション小物

懐古趣味的モノ選び その2

思い入れのあるモノを紹介する個人的な記事です(笑)。しかも問い合わせ先も明確にしない不親切な企画! 第2回目はエンバシーの靴で、現在の靴ブームになる以前の1990年頃に販売されていたブランドです。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

エンバシーの靴


エンバシーのポリッシュ
当時、エンバシーの靴は買えなかったが、後年このポリッシュだけは購入できた。セール価格で1200円でした。私物。
エンバシー(Embassy)はバブル全盛の頃に日本に入ってきた靴ブランド。といっても価格は3万9000円~4万6000円位が中心価格帯で、今から思うとけっこうお手頃ブランドでした。

このブランドは、1895年にベルギーで創業した老舗で、アルビオクス社のブランドらしい。この会社については不明。

モデルのバリエーションは豊富で、ストレートチップ、ウイングチップ、Uチップ、ホールカット、モンクストラップ、ダブルモンクストラップ、タッセル・スリッポンなどが揃っていました。

製法がグッドイヤー・ウエルトということもあり、見ためにはほとんど老舗の英国靴ブランドと変わらない。素材には厳選したフランス、イタリア産のものを採用。


なぜだか、1986年頃にパリのパーフェクタ社(木型、シューキーパーのメーカー)と提携し、デザインは同社が担当していた。おそらく木型もパーフェクタ社が作っていたのでしょう。

コルドヌリ・アングレーズのビーワックス・クリーム
コルドヌリ・アングレーズといえば、ビーワックス・クリームが有名ですが、1985年からパリでショップを構えていた靴屋でもあったというわけです。私物。
そんな経緯からパーフェクタ社のオンリー・ショップであったパリのCORDONNERIE ANGLAISE(コルドヌリ・アングレーズ/1985年にショップをオープン)で取り扱っていました。パリを中心にヨーロッパで販売されていたというわけですね。

日本では靴ショップで有名なW(頭文字です)が1988年の秋頃から輸入していたようで、たしか西武百貨店の地下にもコーナーがありました。

そこには真っ二つに割られたエンバシーの靴がディスプレーされていて、手にとってグッドイヤー・ウエルト製法の構造を見ることができました。

当時はバブルな時代だったにもかかわらず、余裕がなく残念ながら買えなかったため、じっくりその構造を観察した記憶がありますね(笑)。

その後1990年代の半ばには日本市場から消えてしまい、’96年頃に他社がいっとき輸入していたようですが、それも自然消滅・・・。

当時の代理店に取材したわけではないので、エンバシーがどうなっているのかは不明・・・。

現在主流のロングノーズとは無縁の落ち着いたデザインのものが多く、そのまま復刻販売してほしいくらい。持っている人は大切に履いてくださいね。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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