ジャケットスタイルにスリッポンを!
キルティ・タング(短冊状に刻まれた長いタング)が付いたスリッポン。最近このタイプのスリッポンを店頭で見かけません。とうぜん街中で履いている人も見ません。とっても残念です。それにしても洗練されないこのフォルムを見てください。英国のカントリーや米国東海岸の雰囲気が漂っていますねー。フランネルやツイード、コーデュロイといった素朴な素材とよく合います。旧チャーチのスリッポン。私物。 |
昨年あたりエドワード・グリーンがタッセル・スリッポンを発売し、雑誌で少し注目されていたようですが、あまりブームにまではなりませんでした。このタイプは日本で人気がないためか、店頭でもあまりないです。
しかしこのタッセル・スリッポンは、なかなかどうしてお洒落です。ハケットのジェレミー・ハケットや、靴好きで有名なロイド・ジェニングスも所有していますし、往年のハリウッドスター、ケイリー・グラントも愛用していました。
ではイギリス人好みなのかというとそうでもなく、マリアーノ・ルビナッチやマリオ・カラチェニの靴コレクションにもバッチリ載ってます(最高級靴読本Vol.2)。
つまりこのスリッポンもニット・タイ同様に世界的な定番アイテムということです。
旧チャーチのスリッポン(上の写真)の表記。69Rはラストナンバーでしょう。STA~はモデル名です。なんと読むのでしょうかね。このタイプはもう作ってないでしょうが、タッセル・スリッポンはまだ製造しているようです。私物。 |
たしかに紐靴にくらべたらカジュアルですけど、ジャケット&パンツのときには涙が出るほどバッチリなコーディネートなんです。
いまの季節ならグレーフランネルのパンツにネイビーのブレザーを羽織ると、ぐっと大人の着こなしになります。
英国靴ブランドならこのスリッポンを作っているかと思い、さっそくチャーチの新しいカタログを見てみると、やっぱりありました! 『HARROW』と『KEATS 2』です。さすが老舗は違います。といっても日本に輸入されているかは不明です。
もっと見かけないのがキルティ・タングのタイプ。ときどき紐靴で、キルティ・タング部分を取り外せるモデルは見かけますが、まあ、スリッポンではないですね。ロークのカジュアルなローファーなら見かけますが・・・。
タッセルタイプが都会派なら、こちらはカントリーの匂いがします。アーガイルのソックスにツイードやコーデュロイあたりの素朴なパンツがよく似合います。
この2タイプはトレンドとは関係のない、クラシックな靴です。機会があればぜひアイテムに加えてほしいです。