ポケットチーフの使い方-その2-(2ページ目)

水色チーフでグラデーション挿し

タイがネイビーなので、チーフにはトーンを変えた同系色の水色を使うのも手です。そこで、ネイビータイより淡い水色のチーフを挿してみました。白チーフよりカジュアル感が出せて、ネイビーよりチーフが目立つので、お洒落度も高めの印象です。

ここで使った水色チーフは水玉柄も配されています。注意すべきはネイビーチーフのときは、はっきりとした水玉柄は使わないということ。チーフの水玉とタイの小紋柄とが並ぶことでポイントが絞れず、散漫な印象になってしまいます。これを「色柄が喧嘩する」といいます。チーフの色が淡いので水玉が目立たず、逆に無地の水色チーフより柄がアクセントになるためパフド挿しにニュアンスを加えてくれます。

細かい選択肢ですが、見た目にも爽やかさを感じさせてくれるチーフ使い。夏のクールビズにも使えそうです。

モダンに見せる白黒柄チーフ

白×黒モノトーンのチーフを挿すのは、グレースーツのときに使えるテクニック。モード感を加えたスタイリングで若々しく見せることができるアイテムです。柄入りでも色味がないため、ビジネススタイルにスマートで繊細な雰囲気を加えることができます。

挿し方はパフドかクラッシュにして。白黒のミックスだけに黒い部分がシャドーとなって目立ちにくいため、ちょっと大きめに出して見せるとバランスよく見えます。スーツのグレーとうまく馴染むので、タイの色柄に左右されないというのもポイント。ここではネイビー地の小紋タイを合わせていますが、他色柄のタイのときでもオールマイティに使えます。

グレーの無地チーフを選ばず、あえて白と黒のコントラストを柄使いにしたチーフを選ぶというのがポイントです。ネイビースーツにネイビーチーフは使えても、グレースーツにグレーチーフは使いません。こんな機微がお洒落の難しさでもあり、楽しさでもあるんですが。

ノータイのときはなおさらチーフを

最後はちょっとイレギュラーですが、ノータイのときほどチーフを、という好例をひとつ。さきほどの白×黒の幾何学柄チーフをパフド挿しして、タイを外してみました。すっきりとしたVゾーンにチーフなしでは、あまりに閑散としてしまいますが、チーフを挿すだけで、スーツに色気が備わります。

クールビズでタイを外したときほど、チーフを使っていただきたいというのは、まさにこのこと。「スーツを着ていればビジネスとしてOKでしょ？」というのは、本来のスーツの考え方と大きく外れた「スーツ＝作業着」的な考え方です。スーツは着る人をもっとも美しく引き立てるもの。そう考えればチーフは絶対必要です。ノータイでも、チーフだけは外せないくらいなものと考えていただきたいのです。


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