世界最高峰の手袋

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ステッチが多少不揃いなのは、手作業による縫製ゆえ。見た目は少々粗いですが、耐久性はミシンによる縫製よりはるかに高いものです。ちなみに、こちらはペッカリーではなく、極上カーフ(ペッカリーは品切れでした)。しなやかさと手馴染みは、なかなかのものです photo:石井幸久
デンツの創業は今から約230年前の1777年。1953年にはエリザベスII世の戴冠式用の手袋も手掛けるなど、長い間堅持してきた高品質によって絶対的な信頼を得ています。

デンツのグローブにはレザー以外にも様々な種類がありますが、もっとも有名なのが「ペッカリー」素材です。ペッカリーとはノブタの一種で、まるで自分の皮膚のようにやわらかな革表を通じて指先に微妙なタッチが伝わる繊細な素材です。手袋の素材として最高峰であり、ペッカリーといえばデンツといわれるほど。デンツの手がけるペッカリーグローブは、その品質の高さはもちろんエイジングも楽しめることから世界中で愛され、好評を得ています。



デンツから広まった3本ステッチ

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グローブの甲にあたる部分に入ったステッチは、革をすくうようにして縫うスキンステッチの一種。モカ靴の甲部分に見られるものと同様です。 photo:石井幸久
革手袋に限らず、色々な手袋でお見かけする手の甲の3本線。「何のために入っているんだろう?」と思ったことありませんか?

この3本線は、「飾りステッチ」と呼ばれ、特に機能的な部分ではなく、あくまで装飾の一部といわれています。このデザインは「手の甲の静脈3本を表している」など、色々な諸説がありますが、デンツが始めたという説が有力です。

今となっては真か嘘か分かりませんが、今でもデンツに限らず、他のメーカーにも採用されているこの3本ステッチはデンツの長い歴史の一部といっていいかもしれません。



受け継がれる伝統の技術

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指先が×印に縫われていますね。この部分のステッチがじつに細かいのがデンツらしさです photo:石井幸久
写真でみえるのクロス式に縫い合わされた指先部分の細かなステッチ。これはブリックシーム製法と呼ばれ、職人の経験と高い技術が必要とされています。

このように職人の手で細かくミリ単位で縫われたグローブは指先までしっかりとフィットし、また丹念にシェービングされ、軟らかくなった革がデンツの特徴である絶妙のフィット感を生み出しているのです。

デンツのグローブは、やや小さめサイズを選ぶと良いといわれます。革は伸びて指先にフィットしてくるからです。もちろん指の股に届かないモノを選んではいけませんが。
女性は、男性の手元に注視しているそうです。「足元を見られる」とはいいますが手元も意外に見られているものです。ご注意を。

「デンツ」のグローブで手元のお洒落を楽むと同時に、ぜひ「手袋をしたまま新聞をめくることができる」「手袋をしたまま、ポケットのコインが選べる」といわれるフィット感を一度試してみてください。


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