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エディフィスのジャケット4万8300円、パンツ1万5750円、ターンブル&アッサーのシャツ3万1500円、フランコバッシのタイ1万4700円(以上エディフィス 渋谷) photo:石井幸久 |
こちらもトレンドのチェック柄。白シャツ&茶ベースのストライプタイを合わせて今風の落ち着いた印象です。こちらのジャケットも、アンコン仕立てです。エディフィスが開発した「ライトジャケット」というシリーズで、軽い着心地と、しっかりした見た目の両立が見事ですね。2ボタンのスリムなシルエットにモダンなナロウラペル、切りポケットでフラップを付けていない点も、ドレッシーに見せるポイントです。
余談ですがフラップとは「雨蓋」のことで、雨やホコリからポケットの中のものを守るディテール。つまり屋外での着用を意識した「労働着」の機能デザインなのです。なのでフォーマル用のジャケットにはフラップがつかないのがアタリマエなんですね。
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肩に芯やパッドがはいっていたら、こんなふうにくしゃくしゃしませんよね photo:石井幸久 |
芯やパッドを使っていないので、肩部分は表地一枚だけ。肩の生地が1枚でシャツのようなので、防寒性という意味では役に立ちませんが、ここまでくればまさにアンコンの本領発揮です。薄い肩でも見た目はしゃんとしているので、着心地が軽いのはもちろん、コートを上から羽織っても肩がかさばることもなく、シャツの上からコートを羽織っているかのようですっきりと見えるんです。コートがイカリ肩になっている、前時代のディスコの黒服みたいになっている人を時々見かけますが、これならその心配もないというわけです。
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裏返してみると肩部分は裏地もなし! まさにシャツのような仕立てとなっています。ちなみに、袖すべりのためにキュプラの裏地を取り付けています photo:石井幸久 |
どうです、ほんとに表地1枚で仕立てられているでしょ。ラペル部分には芯地を使っていますが、それ以外の副資材はほとんど使われていません。ジャケットの総重量は、通常のジャケットとは比べ物にならないほど軽量です。いかり肩の人もなで肩の人も、1枚生地ならフィット感に悩むことはありません。特殊なパターン取りと縫製の技術力が組み合わさって、はじめて成しえるしっかりしたシルエットなのです。
このアンコンストラクテッド仕立てのジャケットは、来春夏のトレンドにも継続しています。薄くて軽くて着心地がよく、しかもビジネススタイルにも使えるぐらいきちんと見えるなら、好き好んで窮屈なスーツを着る必要はありませんからね。早い方なら、ぜひ今冬から導入されてはいかがでしょうか。
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