トレンドカラーはライトグレー。
ちなみにブラウンもきそうな気配
ビジネススーツと言えば、グレーだったのはもう昔の話。英国では、高貴な色として認知されています |
しかし戦後間もない日本では、ビジネススーツといえばグレーがメインでした。映画『駅前社長』のシリーズでも、みなさんグレーのスーツですね。サラリーマンを称して「ドブネズミ」と呼んだりしたこともあるように、グレースーツは働く男のシンボルカラーだったのです。以降グレースーツにあまりよいイメージがなかったようですが、昨年頃からグレースーツが最も注目されています。
これはスーツの流行がイタリアからイギリスに移行してきていることが挙げられます。昨秋あたりからグレースーツがショップで多く見られるようになりました。具体的には、チャコールグレーより、明るめのライトグレーに白のストライプのスーツなどが今年のトレンド。
「昨秋から?」と思われるかもしれませんが、スーツのトレンドは大きく変わることはなく、「流行」と言っても前季を踏まえてゆっくりと変化していくため、ライトグレーで問題ありません。
対して、新しい傾向としてブラウンが挙げられます。しかし、これはいわゆる明るいブラウンよりアッシュブラウンやグレイッシュブラウンなど、微妙なトーンが基本。グレーメインの変化球として、取り上げているショップも見受けられるのです。
ちなみに、もともとグレーはイギリスでは高貴な色とされ、かつてファッションリーダーと呼ばれたウィンザー公が好んで着た色でした。また、フォーマルな色とされ、結婚式や舞踏会、戴冠式などでは今もグレーのフォーマルスーツが着られます。
次のページでは、今年注目のネクタイを紹介します。