モダナイズしたミリタリーウエアも人気
N-2Bフライトジャケット4万6200円、白いカットソー1万290円、ブラックレザーパンツ10万5000円/リップヴァンウィンクル(リップヴァンウィンクル TEL.03-5784-3097) photo:石井幸久 |
ミリタリーウエアをスタイリッシュにモディファイしたアイテムも、リップヴァンウィンクルの得意とするところです。ここでは、それを象徴するコラボアイテムを紹介したいと思います。
上のコーディネイトのアウター、N-2Bを制作したのは、SPIWAK(スピワック) USA社。1904年にニューヨークで創業して以来、1世紀以上の歴史を誇っている老舗です。第二次大戦中からアメリカ軍指定のメーカーとして数多くのユニフォームを納めてきた実績から、クオリティの高さを伺い知ることができます。
最近では、丈夫で機能的なミリタリーウエアをベースにしつつ、ファッション性も加味した民間用ユニフォームも各種考案。アメリカの大手航空会社やニューヨーク警察などで採用されています。また、“MADE IN USA”を頑なに守り続けている貴重な存在としても高い評価を得ています。
そんな名門にリップヴァンウィンクルが別注して生まれたのがこのN-2Bです。素材はデュポン社が開発した「トライテルナイロン」を採用。スープレックスナイロンの裏にシルバーのラバーコーティング施した完全防水布で、高い耐久性と絹のような柔らかさを持ち合せています。撥水性に加え、耐摩擦や防風にも高い効果を発揮する理想的なマテリアルです。
ファッション性を重視してデザインされた“N-2B MODIFIED”のパターンを使用し、中綿も薄めに入れることでスタイリッシュに仕上げています。昨年の別注品であるN-3Bに続き、名品として人気を呼ぶのは確実でしょう。
フラワーパターンでさえ男らしさが充満
ライトピンクの花柄シャツ2万3100円/リップヴァンウィンクル(リップヴァンウィンクル TEL.03-5784-3097) photo:石井幸久 |
リップヴァンウィンクルはシーズン毎のテーマを設けていません。根幹となるポリシーを堅持しつつ、その時々の瞬間的な発想を優先させ、自由なクローズを追い求めているのです。
したがってワイルドなアイテムだけではなく、華やかなシャツ類なども展開されています。ライトピンクの花柄と言えば多少フェミニンな雰囲気もありそうですが、それでもなお男らしい色気が前面に出ているのは、リップヴァンウィンクルの真骨頂。シェイプが効いたシルエットながら、ストレッチ性のあるコットン×ポリウレタン素材を使用しているので、着心地も快適です。そんな配慮こそ、本当に良い物に欠かせない要素だと思います。
以上で、リップヴァンウィンクルがどういうブランドなのかわかっていただけたとか思います。その矢先ですが、実はこの秋からハイエンドブランド“r”も派生します。既存のリップヴァンウィンクルをベースにしながら、さらに作り込んだデザインや素材で、新しい世界観を表現しているのが特徴です。“type-r(特別、限定)、“real(現実)”、“ripvanwinkle”の頭文字が名前の由来となっています。r の誕生に合わせて公式サイトもリニューアルされているので是非覗いてみてください。
リップヴァンウィンクルの揺るぎない魅力は、留まることなく進化しそうな勢いです。ほとんどがオリジナルというこだわりの素材による心地良い感触や、丁寧なパターンワークが生み出す優しい着心地をショップで直に体感し、誰かに語り継いでみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
・「CICATAの愛シカタ」
【関連リンク】
・リップヴァンウィンクル