寒くなってくると、腰痛や膝痛など体の不調を訴える方が増えてきますが、実際に寒さは体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。寒さで震える理由や冷え対策法などもご紹介します。
 
寒さと痛みの関係とは

寒いと痛みが増すのはなぜでしょうか。

寒さと痛みの関係には「筋肉への血流量」が影響している

寒くなり体が冷えると、抹消血管が収縮して筋肉への血流量が減ります。血行不良などが原因で筋肉の温度が低くなると、筋肉の活動に必要な酸素を血液から取り込む量が減少するため、筋肉は酸欠になり、ますます硬くなってきます。筋肉が硬くなる=柔軟性が低下するという事になるので、急な動きによる肉離れなどの危険性も高くなります。

ですので、寒い日の運動前は暖かい格好をするのはもちろん、ウォーミングアップを十分に行って体を温め、筋肉の柔軟性を向上させてから運動を始めるのがポイントです。筋肉が酸欠状態になっているという事は発揮される力や持久力も低下することになるので、より良い運動にするためにも体温を上げる事が重要になってきます。
 

寒さで痛みを感じる神経も活発になる

寒さで痛覚や触覚なども過敏になります。寒い日に指先を触ると妙にチクチクするような経験をした事はないでしょうか。この理由は筋緊張による神経の圧迫から起こります。腕や脚などの末梢神経は筋肉の間を縫うように伸びているため、筋肉が収縮すると、痛覚や触覚などの神経が圧迫され、敏感になり痛みや痺れ(しびれ)、じんじんする感じなどが出てしまいます。寒さが厳しくなる冬場に神経痛、関節痛、腰痛や肩こりが増えるのも神経が敏感になる事と筋肉が硬くなる事が大きな理由の一つです。
 

指先は、寒さによる痛みを感じやすいので要注意

手袋
寒い日には手袋などを活用して手先、爪先などを冷やさないように注意しましょう。ランニング用のものには写真のようにカギを収められる手袋もあります。
また、寒さによる筋肉の強張りは特に手先、足先などが特に起こりやすい部位です。これにも血液循環が関係しています。

心臓は血液の循環を行うポンプの役目を担っていますが、足先などの末端、心臓から遠い部位に行くにつれ心臓の圧力が弱くなるのに加え、足側の筋肉は重力に逆らい心臓へ血液を戻さなければなりません。

そのために足の筋肉が収縮して血液を心臓に戻す「筋ポンプ」作用が働きます。筋ポンプ作用がうまく働かないと血液の循環が悪くなり、筋肉に栄養が送られないので硬くなるという循環になってしまい、寒さそのものの影響に加えて、ますます働きが悪くなり痛みにつながるケースもあります。
 

寒さで体が震える理由とは

突然寒い所に出て、体が震えた経験はありませんか。震えると言う事は筋肉が激しく収縮している状態で、筋肉を収縮する時に作られる熱を利用して体温を維持しようとする作用から起こります。寒い中では、体を震わせ、筋肉を収縮させる事で体温を調節(維持)しようとする作用が働きます。筋肉は収縮する時に熱を発生させます。ですので、運動すると体が温かくなるのです。
寒い日は特にウォーミングアップが重要なのも筋肉を収縮させ熱を発生させ動きやすくするためです。
 

冷え対策のポイントは筋肉の量! 無酸素運動がおすすめ

カーフレイズ
足の冷え予防にはふくらはぎの筋肉を鍛えるカーフレイズ等がお勧めです。
重要な事の一つに、筋肉が生み出す熱の量は筋肉の量に比例するということがあります。ですので、筋肉をつければ熱の量も増し、冷えによる体の不調を予防できる事にもなるのです。筋肉の「量」がポイントになります。
また筋肉の量が少ないと、前のページで御説明した、筋ポンプ作用がうまく働かず血液が体の末端までうまく行き渡らないため、手や足先が冷えてしまうことにもなるので、筋ポンプ作用をうまく働かせるためにも筋肉を増やす事は大切です。
 

冷え対策にはストレッチも効果的

ストレッチ
寒さでむくむ場合もストレッチが効果的です。
固くなった筋肉は柔軟性が低下しているので、柔軟性を回復させるためにストレッチが効果的です。冷えて固くなった筋肉をストレッチする時に注意したいポイントは、目的とする筋肉がうまく伸びるように行うことです。当たり前のような気もしますが、通常行うストレッチより冷えていると伸びないので、特に注意してください。
冷え予防のためにトレーニング、冷え解消のためにはストレッチを取り入れて、冷えや痛みを撃退しましょう!

冷えから来る痛みの理由のもう一つに、寒さで姿勢が悪くなり腰痛や肩こりが悪化するケースがあります。寒いとどうしても背中を丸めて歩いてしまうのでこのような症状があらわれやすくなってしまうのです。寒い日は特に姿勢には気をつけて、外に出てくださいね。

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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。