プジョー/プジョー

クーペ&オープンで“妄想”が広がる308CC(3ページ目)

ハイブリッドばかりが話題の今だからこそ、乗っていて・あるだけで楽しいクルマを乗り倒そう。そんな反骨心がわきあがる、クーペ・カブリオレのプジョー308CCと一週間つきあってみました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

あなたはどんなときにオープンにしますか?

プジョー308CC
最高出力140ps/最大トルク240Nmを発生する1.6リッターツインスクロールターボエンジンに、4ATを組み合わせる

さすがに白のシャレたオープンカーを、オッサン一人で乗り回すのは躊躇される。できれば女子と一緒のときに、とは思うが、イマドキの女子はオープンカーを嫌う。だから、ここぞという時以外、クーペでいられるCCは確かにありがたい。ソフトトップは逆にエレガント過ぎて、クローズドで走っていても気恥ずかしい(だからボクは絶対ソフトトップ派だけど、オープンカーを買えないんだよなあ、なかなか)

「いったいどんなときにオープンにすればいいのだろう……。やっぱり乗り手が闇にまぎれる夜だろうか。夜なら女子も乗ってくれるだろうか。否、髪の毛が乱れるのがそもそもダメか……」

妄想は続く。妄想させてくれるクルマは、やっぱり面白い存在だ。あるだけで楽しいってことだから。

「そうだ、季節のいいうちに、田舎の方へ行こう。カントリーロードをゆっくりオープンで流すのが一番気持ちいいはずだ。プジョーの足腰は、ヨーロッパの街と街とをつなぐカントリーロードでこそその真価を発揮する。街中の道も上手にこなすが、やっぱりシャシーを気持ちよく動かしてナンボのクルマ。真夏になる前に、空いたカントリーロードで、ひとしきりオープンエアを楽しむ。もちろん、ひとりで……」

本当に、楽しそうだ。週末、行ってみようか。

「でもな、ひとりはやっぱり寂しい。なんといっても道中がダメだ。渋滞なんぞに巻き込まれた日には、目も当てられない。美味いもんを食うにしても、一人ぼっちじゃわびしい。やっぱり誰かを誘って行かねば……」

日曜日はあいにくの雨だった。それも、土砂降りだ。クーペボディがたのもしく雨を受けている。もちろん、ガレーヂで。雨が降って残念だったけど、半分ホッとしていた。たとえ快晴になったとしても、そもそも誘う相手なんかいなかったのだから。

カブリオレを諦めて、買い物にでも出かけよう。居心地のいいインテリアを眺めて走ることにしよう。年に一度、あるかないかのチャンスにかけてこのクルマを手に入れるのは、なかなか根性のいることだと思う。けれども、それはそれで前向きな人生だ。少なくとも、運転好きならば、日々のクーペライドを堪能すればいいのだから。

気持ちよく、開けて走る場面を想像しつつ……。

プジョー308CC
シートだけでなくダッシュボードやトリムに本革が使われたインテグラルレザーインテリアをグリフに標準採用。オープンを自動検地して冷房能力を高めるインテリジェントオートエアコンや、乗員の首周りに温風を吹き出すネックウォーマーの付いたヘッドレスト一体型スポーツシートが装着される


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