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“使い倒せるスポーツカー”ポルシェ911(3ページ目)

スポーツカーの代名詞、ポルシェ911と過ごしてみて、スポーティな走りはもちろん、そのほどよい大きさやPDKの快適さを実感しました。911は日常のアシとして使い倒せる世界一人気のスポーツカーです。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

気持ちよいロングドライブは“スポーツ”した感覚

ポルシェ911カレラS
直噴システムが採用された新型水平対向エンジンは、Sに搭載される3.8リッターが30psアップし385psに、3.6リッターは最高出力が20psアップし345psとされた

さすがにカレラSは3.8リッターだけあって、速いよね。ここまでパワフルだとやっぱりカレラ4Sが欲しくなるけど。ただ、どうかな、以前に比べてきれいに回りすぎる気がしないでもない。速いしシャープだしなかなか胸を空くエンジンフィールなんだけど、味わいが減ったというか。その点、3.6リッターの方が水平対向らしさが残っているかも。

PDKはラクだなあ。オートマチックで乗ってもぎくしゃくしない(スロットルを荒く操作したらダメだけど)し、マニュアルならほんと気持ちよく変速してくれるし。ゲーム感覚。あまりにスムースすぎて、逆に油圧機械式系のダイナミックな繋がりが恋しくなるほど。人間って、欲張りね。

ポルシェ911カレラS
ボタン1つでダンパーや変速作動をよりスポーティに制御し、ダイナミックな走行を可能にするスポーツプラス機能もオプションで用意される

ポルシェ911カレラS
ATのティプトロニックSに代わり、ダブルクラッチ式トランスミッションのPDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)を採用する
長距離はちょっとしんどいかな。やっぱり乗り心地がね。平板というか、懐がそれほど深くないというか。問題なく走っていけるだろうけど、クルマから降りてみればけっこう疲れている、そんな感じ。そのかわり、早く着きますよ、時間的にというよりも精神的に。それだけ気を張りつめて乗っちゃうってことだけど。楽しいから、運転していて。

でもって、行った先にほどよいワインディングなんかがあった日には……。もうイケナイ。腰で曲がる感覚とパワフルな加速、見事なブレーキフィールを堪能したら最後、ヘトヘトですわ。

電子制御バシバシでひやっとする場面なんてほぼないにも関わらず、それがある故に平均速度がどんどん上がっていくから、結局、疲れてしまうんだよね。といっても、嫌な疲れじゃなく、気持ちよくスポーツした感じ。クルマから降りて、タバコすって伸びをしてからするするするーって感じるような。心地よい疲労。

だからかも知れないけど、行きはヨイヨイ帰りは……かな。一泊できれば、どうってことないのだけれど!911には一泊温泉ワインディング付が似合う?!

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