“究極の趣味車”DB9と年末年始を過ごす
京都知恩院周辺にて。不思議と似合う |
原油は余っているけどガソリンは高い。クルマに乗る末端消費者としては、スタンドに行く回数を減らす=乗る回数を減らすことか、思いっきり省燃費なクルマに買い替えるぐらいしか対向手段がないですよねえ。 ただ、買い替えると言っても、ハイブリッド車買ったって、環境には優しいかも知れないけれど、元は取れそうにもないしなあ。
とまあ、今年の自動車シーンは燃料代高騰と地球温暖化という二つの超厳しい問題にさらされつつ始まったわけですが、ボクは年末年始と、エコロジーとエコノミーとはまるで逆のクルマと一緒に過ごしちゃいました。
アストンマーティンDB9。6リッターV12エンジンを積む、お値段二千万円也の超高級クーペ。一般の人から見れば“この大変な時代に何を呑気な!”となるでしょうね。ボクもそう思います。
でも!たとえばこのクルマを買えるだけの経済力がある人にとって、 DB9に乗ることが、例えば“常識的”な人が、でっかいジャンボジェット乗ってハワイに行ってゴルフをいっぱい楽しんでブランドもの買いあさってまたジェットで帰ってくる、というレジャー(あるいは息抜き) の行為と等価だったとしたら・・・。オマエ、そんな時代錯誤なクルマ乗ってんなよなあ、とは言えません。
要するに、クルマには実用車と趣味車という区分けが何となくあるのだと思います。実用は毎日の移動手段だからエココンシャスじゃなきゃいけないし、趣味は最低限のお約束をクリアしつつ比較論ではない楽しみを表現しなきゃいけない。それが結局、文明と文化に繋がっていくという気がしてなりません。
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そこで今年のボクは、自動車“趣味”ライターという立場を明確にして大好きなクルマ、特に輸入車について語っていきたい。ガイシャというのは、ごく一部のモデル(例えばVWゴルフとか同ポロとかのベーシックグレード)を除き、やっぱり趣味性が強いと思われますから。異文化体験、つまりは海外旅行みたいなもんですからねえ。ホンマは“しなくてもいい”。
DB9は、趣味車の極北と言うべき存在です。ランボルギーニほど目立ちはしないけれど、ベントレー級のブランド力があり、フェラーリより今や美しい。相当、貴族趣味なクルマです。実際、昔は貴族しか買えなかったとか。
DB9の内外装については次ページで