プレミアムの分だけ金地金より割高?
地金型金貨は、製造コストや発行国からの輸送費、諸経費などのプレミアムが上乗せされるので、グラムあたりの価格が金地金より高くなります。しかし売却時にもプレミアムは上乗せされるので、気にする必要はありません。ただし、金貨の表面に傷や汚れ、変形等があり再販できない状態であれば、プレミアムのつかない「地金再生価格」になることもありまので、保管に注意ましょう。プレミアム率は、- 1オンス 5%
- 1/2オンス 7%
- 1/4オンス 9%
- 1/10オンス 11%
売却益は譲渡所得として課税される
売却益が出た場合には、原則として「譲渡所得」として総合課税されます。譲渡所得には、「特別控除50万円」があるので、1年間の金の売却益を含む譲渡所得50万円までは実質非課税です。また、購入後5年を超えて売却した場合は、長期譲渡所得となり、50万円を超える売却益の1/2に課税、と言う更なる税制上のメリットがあります。売却損が出た場合には、同一年度中の他の譲渡所得から引くことができます。<所有期間が5年以内>
(売却価額?(取得価額+売却費用)?特別控除)
<所有期間が5年超>
(売却価額?(取得価額+売却費用)?特別控除)×1/2
*特別控除額は総合課税全体で最高50万円
売却益を50万円以下に調整するには、金地金より地金型金貨が適しています。
地金型金貨投資のデメリット
誕生から成人の日までの思い出がつまった金貨20枚。この娘は喜んでくれるだろうか……。
- 利息がつかない
- 金価格が変動するので元本保証ではない
- 盗難のおそれがある
デメリットも多い金地金・金貨投資ですが、お金の価値に対する不安へのヘッジには適する投資です。また、自分へのご褒美や子どもの誕生日のプレゼントを「地金型金貨」にすると、今の喜びだけでなく将来の楽しみにも繋がります。急にお金が必要になった場合も、それに相当する枚数だけ売却して対応することができます。店頭だけでなく電話でも購入することができる地金型金貨は、意外と小回りのきく身近な投資商品なのかもしれません。