ケンウッドHDV-909DTは動画ファイルをHDDに転送できる
純粋にハイファイオーディオシステムのヘッドユニットとして各社のAVナビを見た場合に、自信を持っておすすめできるのは前述の2モデル。この2モデル以外なら、ケンウッドのHDV-909DTとイクリプスのAVN779HDもおすすめだ。ケンウッドはパソコンに貯まったDiviX等の動画コンテンツをUSBメモリー経由でHDDに転送できるなど、対応メディアの多彩さが特徴。当然、音楽の転送も可能で、USBからはもちろんのこと、CD-Rなどのディスクメディアからも圧縮音源を転送できるし、音楽CDのダイレクト録音もできるという具合に、さまざまなニーズに対応している。
ケンウッドHDV-909DT(オープン価格) |
音質調整機能はモーションイコライザー、デジタルクロスオーバー、デジタルタイムアライメントなど。車両のタイプやスピーカーサイズをインプットするだけで、簡単に音場設定ができるサウンドマネジメントシステムのほか、マニュアル設定でより好みの音に調整することも可能だ。
軽快な音が楽しめるイクリプスAVN779HD
イクリプスのAVN779HDは、オートタイムアライメント&オートイコライザーを搭載。別売のマイクを用意すれば、実車を測定して各スピーカーからの音の到達時間を補正し、理想に近いステレオ音場を再現したり、ピークやディップの少ないなだらかな車内音響特性を観点に得ることができる。イクリプスAVN779HD(336,000円) |
ほかにサブウーファーとフロントスピーカーの音のつながりをスムーズに調整できるクロスオーバーやサブウーファーの位相調整、センタースピーカーのコンプレッションレベルの調整を搭載。同社のTD(タイムドメイン)スピーカーを組み合わせたとき、TDスピーカーの性能を引き出すイクリプスTDモードを搭載しているのも特徴だ。
AVナビの能力を活かすならスピーカーも交換したい
最後に、ひとつ提案。せっかく音がいいAVナビを選んだならば、同時にスピーカー交換も考えたい。10万円もするような高級スピーカーである必要はない。2万円クラスのトレードインスピーカーでも大丈夫。これでも純正スピーカーの時とはまったく音が違うし、5万円クラスのスピーカーなら、大幅にクオリティがアップするはずだ。さらに、純正のスピーカーハーネスを使わず、市販のスピーカーケーブルに交換するとか、AVナビの電源をバッテリーから直接引くと、より音が良くなるのは確実だが、まずはスピーカーを交換すること。音がいいAVナビを手に入れて、いい音で音楽を楽しみたいなら、AVナビの購入予算の中に、フロントスピーカー交換も加えておきたい。