高音質を謳ったモデルが多い09年のAVナビ。AVナビの購入者はナビの道案内機能と同時に、音楽ソースやビジュアルソースを快適に楽しむ機能も手に入れるべく選択しているわけだから、うれしい話である。と同時に、すべてのモデルに「音がいい」と謳われると、選択に悩んでしまうのも事実。そこで、各社のナビをAV機能中心に紹介すると同時に、ハイファイオーディオ・レベルの高音質が楽しめるのかを検証してみたいと思う。

アルパインX08は音質にこだわって新設計

今年、プラットフォームを含めてフルモデルチェンジを図ったのがアルパインX08である。オーディオ部とナビ部、地デジチューナー部を、それぞれ別のシャーシに入れて区切ってナビ部が発するノイズがオーディオ部に飛び込むなどの相互干渉を抑える設計は、音質面で期待が持てる。
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アルパインX08プレミアムVIE-X08(オープン価格)


機能面では、デジタルクロスオーバー、タイムコレクション、パラメトリックイコライザーを搭載。デジタルクロスオーバーはフロント&リアスピーカーのハイパスとサブウーファーのローパスをコントロールでき、タイムアライメントは前後左右スピーカー+サブウーファーの音が出るタイミングを調整可能。これにより、リスニングポジションに置いて、すべてのスピーカーの音が同時に聞こえるようにコントロールできるため、左右スピーカーまでの距離が異なる運転席で聴いても、左右スピーカーから等距離のベストなリスニングポジションで聴いているような理想的なステレオ音場を再現できる。

iPod音楽のデジタル転送でクリアなサウンドが楽しめる

パラメトリックイコライザーも搭載。グラフィックイコライザーのように全周波数帯域に渡ってきめ細かくレベルを上げ下げできるわけではないが、隣り合う帯域に影響を及ぼすことなく狙った任意の周波数をピンポイントで調整できる。カーオーディオの場合、ガラスに囲まれている上にハンドルやダッシュボード、シート等の凹凸がある複雑な車内形状のおかげで、必ず車内音響特性が乱れて、特定の周波数が持ち上がったり(ピーク)、逆にへこんだり(ディップ)してしまうが、そんなピークやディップを補正して車内音響特性をフラットに整えるのに、パラメトリックイコライザーは大いに役立つ。

iPodの音声はデジタルダイレクト伝送が可能。クリアでいい音が楽しめる。音声出力端子を備えているので、外部パワーアンプの接続も可能だ。さて、内蔵アンプを使った音だが、5万円クラスのCDヘッドユニットを軽く凌駕するレベルのハイクオリティなサウンドを聴かせる。躍動感ある厚く元気な音で、これなら外部パワーアンプをプラスし高級スピーカーに交換してグレードアップを図ったとしても、不満が出ないレベルの音質に持って行けるだろう。「どうせヘッドユニットがナビだから……」と悲観せずにすむAVナビのひとつ。

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