サイバーナビは3モデルをラインアップ
カロッツェリアがAVナビのフラッグシップ機「サイバーナビ」と通信機能に対応するポータブルナビ「エアーナビ」の09年モデルを発表した。発売開始は、サイバーナビが5月下旬、エアーナビが6月下旬の予定だ。それでは、まずサイバーナビの概要から。ラインアップは3種類。1DINサイズのインダッシュモニター内蔵DVD/CDメインユニットと1DIN HDDナビを組み合わせたAVIC-VH9900(378,000円)、2DIN一体型のAVIC-ZH9900(357,000円)、1DINナビ単体のAVIC-H9900(189,000円)だ。AVIC-VH9900とAVIC-ZH9900は、ともに7型VGAモニターを採用し、4×4フルセグ地デジチューナーを内蔵。ミュージックサーバー機能を搭載しているほか、WMA/MP3/AAC/DivXといった圧縮音源&動画の再生もできる。また5.1chサラウンド再生にも対応している。これらはデザインの好みや設置場所の状況などに合わせて選べばいいだろう。
1DIN+1DINのAVIC-VH9900(378,000円) |
2DIN一体型のAVIC-ZH9900(357,000円) |
単品のAVIC-H9900は、1DINインダッシュAVメインユニットのAVH-P900DVA(231,000円)や1DINインダッシュモニターのAVX-P90DV(157,500円)との組み合わせを想定したモデル。AVIC-H9900+AVH-P900DVAで、AVIC-VH9900よりも多彩なシステムアップに対応するし、より高音質を狙うならAVIC-H9900+AVX-P90DVに、カーオーディオのフラッグシップ機「Xシリーズ」を組み合わせて、最高峰のオーディオ&ナビシステムを組む手もある。ただしAVIC-H9900を使用したシステムでは、ミュージックサーバー機能は使えないし、地デジを見る場合は別途、チューナーが必要だ。
スマートループ渋滞情報が全道路を対象に
今回のモデルチェンジで、もっとも進化したのはスマートループだ。サイバーナビや楽ナビ、エアーナビなど、カロッツェリアの通信対応ナビユーザー同士が、サーバーを介して情報をアップロード/ダウンロードすることで、リアルタイムの交通情報をお互いに共有できるスマートループ渋滞情報は、数年前から実用化されているし、09年の1月からはホンダのインターナビ・フローティングカーデータとの相互活用も始まり、さらに詳しく正確な情報が得られるようになった。そのスマートループ渋滞情報の対象道路が、拡大したのだ。左がVICSの渋滞情報提供道路、右が09年サイバーナビの渋滞情報提供対象道路。その違いは歴然 |
どの程度、拡大したのかというと、道幅5.5メートル未満の細街路を除く日本全国のほぼすべての道路。日本の道路の総延長距離は約120万キロあり、そのうち約70万キロの道路で渋滞情報が提供される。ちなみに08年サイバーナビが渋滞情報を提供できる道路の総延長は約33万キロだから、08年サイバーナビと比べても約2.4倍の情報量。VICSにいたっては現在、わずか約7万キロの道路しか情報を提供できていないので、実に約10倍の圧倒的な情報量だ。もっとも、情報提供対象道路が増えても、実際にユーザーが走ってデータを蓄積&アップロードしなければ他のユーザーが受け取れる情報も無いわけで、実際にどの程度の情報が提供されるのかは、現時点では不明だ。
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