各デモカーのインプレッション
各車のシステム構成はカロッツェリアロードショーのサイトで紹介されているので、それを参考にしてもらいたいが、同じ1RSマークIIシリーズを登載したクルマでも、音の傾向が違うのが面白い。その印象を簡単に紹介すると……●プジョー407
音の鮮度、解像度とも抜群に高く、再生レンジが広い。リアトレイのTS-W1RSIIが、フロントの3ウェイのスピードにしっかりと追従しているのが印象的。これまでのカーオーディオは、サブウーファーが担当する低音の音程がはっきりせず、圧力だけを出すものが多かったが、このクルマは低域解像度とレスポンスが優れている。フロント3ウェイ+サブウーファーではなく、よく出来た4ウェイシステムを聞いている感覚だ。立体感ある音場再現も素晴らしい。
トゥイーター&ミッドレンジはピラー付近に |
ドアにミッドバスユニットをインストール |
リアトレイにウーファーを2個搭載する |
2台のパワーアンプがトランク内に |
●メルセデスベンツE230ワゴン
4チャンネルアンプ4台を使い4ウェイスピーカーを鳴らす、究極のピュアデジタルシステムの音は、先鋭的で衝撃的。ヴォーカルや楽器の音像が立体感を伴って再現され、楽器のサイズまでわかるほど、とにかくリアル。以前の1RSスピーカーでは若干感じられた、高域の刺激的な音が無くなり、4ウェイの音のつながりがものすごくスムーズなのも、今回のモデルチェンジの改良点か。
フロントスピーカーはトゥイーター/ミッドレンジ/ミッドバスの3ウェイ構成 |
●メルセデスベンツML320
こちらはデジアナシステム。上の2台に比べると、中低域に厚みを持たせた感じのセッティングだ。同じスピーカーでもチューニング次第で音を聴いた印象が変わることがわかる見本。それもユニットが高性能だからこそできるワザで、各ユニットの再生レンジが広く、再生限界付近で周波数特性の暴れが少ないから、クロスオーバーポイントの設定の自由度が高いというわけ。そのため、セッティング次第で音のニュアンスを好みの方向にふることが出来るのだ。
パワーアンプはRS-A70Xを2台使用 |
●BMW320ツーリング
1RSシリーズの弟分、10RSシリーズ・スピーカーを搭載。PRS-A900アンプを3台使い、5.1chサラウンド再生が体験出来る。CD再生の音も、1RSスピーカー搭載車に近い傾向。デッキがカロッツェリアXではなくAVH-P900DVAというインダッシュモニター内蔵DVD/CDメインユニットだから、音の解像度という点ではカロッツェリアX搭載車にかなわないが、音の立ち上がりの鋭さは、カロッツェリアらしいもの。音色は若干、明るめ。
センタースピーカー搭載の5.1chサラウンドシステム |
●BMW Z4
このクルマは特殊なセッティングをしており、クルマに乗り込んで音楽を聴くと、こもって痩せた感じの音しかしない。ただし、屋根をオープンにし、ドアを開けると、外で音飛びのいい音楽が聴ける。メインユニットはDEH-P910を使用しているのだが、このタイムアライメントやイコライザーなどのデジタル調整機能を使えば、このような特殊なセッティングも出来るというわけ。もちろん、室内で気持ち良く音楽が聴けるようチューニングすることもできる。
新アンプ、PRS-A900の音が聴ける |
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