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音で競う! カーサウンドコンテスト(2ページ目)

9月5~7日にかけて幕張メッセで行われたパイオニア・カーサウンドコンテスト。今年は内蔵アンプクラスが新設されより身近になった。そのコンテストの模様を、内蔵アンプクラスを中心にレポート。

石田 功

執筆者:石田 功

カーナビ・カーオーディオガイド


第2位はサウンドステーション・クァンタムのデュアリス

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クァンタムのデュアリスはお客さんのクルマだそう
茨城のサウンドステーション QUANTUMが製作したデュアリスは、内蔵アンプ第2位に輝いたクルマ。今回、音楽は好きだがカーオーディオのグレードアップにはそれほど興味のない編集者と同行したのだが、その彼をして「これなら、自分のクルマにも是非付けたい!」と言わしめたクルマだ。もちろん、取り付け費込みの総額を聞いての話である。

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メインユニットはDVH-P900DVA
システム構成はメインユニットがAVH-P900DVAでフロントスピーカーが17cmセパレート2ウェイシステムのTS-Z17PRS(6万3,000円)。サブウーファーが30cm口径のTS-W1RS(10万5,000円)でサブウーファー用のパワーアンプ(内蔵アンプクラスでもサブウーファー用アンプは使用可)がPRS-D7100(4万2,000円)という構成。締めてシステム総額は45万円弱。取り付け工賃はケーブル等を含めて、約30万円ほどだそうだ。

取り付け工賃は高いか、安いか

金額だけ聞くと高く感じる工賃だが、内容を聞くとけっして高いとは言えないのがわかる。というのも、カーオーディオでいい音を実現しようと思ったら、取り付けにコストがかかるからだ。

とくに重要なのがスピーカーの取り付けだ。ホーム用のスピーカーと比べてみればわかりやすいが、ホーム用スピーカーは箱(エンクロージャー)に入れることでスピーカーユニットの能力を発揮している。対して、カー用のスピーカーはユニット剥き出しのままで販売されている。つまりショップでは、スピーカーの能力を引き出すための箱を造るのと同様の作業をしているというわけだ。そしてホーム用スピーカーは同じユニットを使っていても片や10万円で一方が100万円というケースもあるわけで、それだけ箱の製作にはコストがかかるということだ。

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ドアミラー裏のパネルを成形加工してトゥイーターを装着
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きれいに付いているが制振などの手が加えられている

もちろん、それはクルマにおいて、ドアをエンクロージャー化するという意味ではなく、スピーカーのポテンシャルを引き出すという意味で同様といっているわけだが、取り付け面が振動しないよう固定強度を高める、ドアの外側の鉄板がスピーカーの裏から出た音の圧力によって振動しないようにする、ドア内張りの裏の鉄板に開いたサービスホールから音が抜けて内張がびびったりしないようにする、あらゆる面に気を付けて取り付けを行わなければならない。

取り付け工賃の明細を公表

そのために行う作業は、主なものだけでも、ドアの防振(デッドニング)、スピーカーを固定するためのバッフルボードの製作、トゥイーター装着のためのパネル成形加工、ウーファー部のドア内張り成形加工などがある。

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デザインセンスもクァンタムならでは
このデュアリスの場合、ドアの防振が片側4万円で、両ドア8万円。バッフルボードはアウターパネルとインナーバッフルを全面的に製作&加工しているためコストがかかり、片側7万5000円で両側だと15万円。この金額には、ドア内張りの成型も含まれる。さらにトゥイーターのパネル成型が片側2万円で左右で4万円。ラゲッジルームはサブウーファーのエンクロージャー製作、アンプラックの製作、化粧パネルの製作などすべて含めて8万円。ほかにケーブル代がかかるし、調整に対する技術料は金額に含まれていない。とすれば、30万円でもむしろ安いと思えるのだ。

位相が整い音場感が素晴らしい!

実際、音はカロッツェリアxクラスに出たとしても、10位近辺には入れるのではと思えるほど素晴らしい。さすがにカロッツェリアxクラスの上位と比べると、解像度とか質感ではかなわないものの、スケールが大きく自然な音場を再現しているおかげで、音楽を気持ちよく楽しむことができる。

これはいい音を創り出す基本となる取り付け技術に優れていて、クロスオーバーやイコライザー、タイムアライメントといった機能の調整技術に長けているということにほかならない。取り付けにかかる費用は、個々のクルマによって変わるものだから、先ほど明らかにした取り付け費用は、このデュアリスに限ったものだが、いい音の対価としてかかる費用は、製品代を除いてだいたいこれくらいということを知っておきたい。

次ページは内蔵アンプクラス1位と3位!
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