全国のカーオーディオ専門店が集結
パイオニア・カーサウンドコンテストは「音の文化創造」をコンセプトにスタートした、カーオーディオ装着車による音の競技会。今年で11回目を数え、参加台数も155台と、年々増加の一途を辿っている。今年は会場を幕張メッセに変更。155台が参加 |
そこでパイオニアは、カーサウンドコンテストを通じて、パイオニアが考える「いい音」とは何かの基準を示し、一定のレギュレーションの元で競い合うことで、ショップ間の技術格差を無くす取り組みをしているというわけ。実際、コンテストがスタートして5~6回目あたりまでは、上位入賞車と下位のクルマにはサウンドクオリティに大きな隔たりがあったが、ここ数年はその差が急激に縮まっているように感じる。しかも上位入賞の常連ショップも年々、テクニックが向上しているわけで、出場ショップの技術レベルの平均点は、ものすごく向上しているのだ。
今年から内蔵アンプクラスを新設
さて今年のコンテストだが、昨年までのつま恋(静岡)から幕張メッセ(千葉)へと場所を変更。とともに、クラス分けも変わった。昨年までは、カロッツェリアxのDSP内蔵アンプ、RS-A9Xを使用したピュアデジタルクラスと、RS-P90Xなどの汎用デジタルプリアンプを使ったデジアナクラス、5.1chサラウンドシステムを搭載したカーシアタークラスに分かれていたが、ピュアデジタルクラスとデジアナクラスをカロッツェリアxクラスに統合。かわりに、カロッツェリアxクラスとカーシアタークラスは、ショップデモカーが参加するディーラーデモカー部門と、ショップのお客が参加可能なユーザーカー部門に分けた。さらに、内蔵アンプクラスを新設したのが、新たな試み。なんだかんだいって、カロッツェリアxクラスやカーシアタークラスは、システム総額100万円オーバー、取り付け費込みで200万円オーバーといったクルマがざらにあり、カーオーディオにどっぷりと浸かったマニア以外には、あまり現実味がないものだったかもしれない。その点、内蔵アンプクラスはデッキの内蔵アンプを使わなければならないという制約があり、システム総額が一般的な範囲内に収められているため、一般的な音楽ファンにも現実的な金額の範囲内だろう。
内蔵アンプでいい音を創れるかに興味津々
実際、内蔵アンプクラスにエントリーしているクルマの多くは、AVH-P900DVA(23万1,000円)というインダッシュモニター内蔵のAVメインユニットや、DEH-P910(7万8,750円)というCDメインユニットを使ったシステムがほとんど。中には古いAVナビで参加していたクルマもあった。そのような、けっして最上級ではない現実味のあるシステムでも、ショップの取り付け&調整技術によって、ショップに払った金額に見合うだけの満足できる音が得られるのかは、大いに興味深いところ。審査結果はすでにカロッツェリアのサイトでも発表されているが、今回は内蔵アンプクラスを中心にレポートしてみた。
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