カロッツェリアAVIC-VH099MDG(40万9,500円)
スマートループによりサイバーナビ同士の情報共有が可能に |
プロフィール
2DIN一体型、オンダッシュTV付1DINソースユニットタイプなど多彩な形態を用意するサイバーナビだが、フラッグシップモデルは1DINインダッシュモニター+1DIN HDDナビ+地デジチューナーのAVIC-VH099MDG。カーナビ本体は昨年のマイナーチェンジ版で、ハード面はマイコンの変更などわずかに止まっている。が、昨年モデルから始まったスマートループ構想に基づく蓄積型プローブ情報を、07年モデルからユーザーに還元。これにより、VICS情報が提供されていない道の渋滞予測データが収録されたり、駐車場の入り口へ正確に案内するようになるなど、より案内が賢くなった。さらにリアルタイムのプローブ情報を活用できるようになり、携帯電話を介してリアルタイムの渋滞情報を送受信。これもVICSが情報を提供している道の約5倍の道路の情報が得られるようになり、渋滞回避能力が大幅に高まっている。このように周辺インフラとソフト面が大きく進化し、昨年モデルとはまったく別物に生まれ変わったのが07年「スマートループ」サイバーナビだ。
地デジチューナー
付属の地デジチューナーは、4チューナー×4アンテナの高性能タイプ。4つのチューナーで拾った信号を合成しするため、受信エリアが従来の約1.5倍に拡大したという。さらにオート中継局サーチを初めて搭載。これはクルマが移動中に、視聴中の局より他の中継局の電波を安定して受信できるようになったとき、自動的に中継局を受信するよう切り替えてくれる機能だ。これまでは受信できなくなったらマニュアル操作で中継局を探す操作が必要だったが、自動化されものすごく便利になったとともに、同じ番組を見ていられる範囲も大幅に広がった。インターネット連携
スマートループ構想の一環で「スマートループドットログ」というサイトをオープン。ここにはサイバーナビユーザーがブログを開設でき、日記とともに、サイバーナビで使える地点データを添付できる。スマートループ参加者であれば、そのデータをダウンロードしてサイバーナビに転送できるので、メーカー側が提供する情報ではなく、他ユーザーと情報を共有できるというわけ。メーカーからユーザーへの一方向の情報提供ではなく、ユーザー間で相互に情報をやりとりできるという点で、他のインターネット連携とは一線を画している。多メディア対応
iPodやUSBデバイスの再生は別売アダプターで対応。また別売のBluetoothアダプターはハンズフリー通話だけではなくオーディオプロファイルにも対応しているので、Bluetooth対応携帯デジタルプレーヤーなどのワイヤレス再生にも対応している。再生可能な圧縮音源はWMA/MP3/AACの3方式。CD-R/RWだけではなくDVD-R/RWに記録した音源も再生可能だ。またDivXで動画圧縮したファイルの再生にも対応している。なお、DVD-RWにVRモードで記録した動画は再生できない。その他の特徴
兎にも角にも「スマートループ」が07年サイバーナビのキモ。サイバーナビユーザーが収集したデータによってVICSが情報を提供している道路の約5倍の長さの道でリアルタイムの渋滞情報が取得でき、スマートループドットログによってサイバーナビユーザー同士がドライブ情報を共有できる。これらはサイバーナビユーザーが増えるにしたがって、より情報が正確に豊富になっていくため、購入当初は物足りないかもしれないが、半年後、1年後、2年後には、他モデルとは圧倒的な差となって表れるに違いない。ほかにボトルネック踏切を考慮してルート探索できるのも独自の機能だ。【関連リンク】
・ALPINEモービル・メディア・ステーションX07シリーズ
・carrozzeriaサイバーナビ
次回はクラリオンとパナソニックの07夏モデルを紹介します。