Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

パワードスーツ! アウディS4(2ページ目)

そのボディがとても軽いっ!S4に乗ると、まるで自分が、パワードスーツを着たようだ。

執筆者:松本 明彦

カーリングのストーン

アウディのデザインは、その大きく口を開けた「シングルフレームグリル」ばかりが注目されがちだ。しかし「シングルフレームグリル」のグラフィックばかりでなく、それを形成する立体としての造形、フロントフードからフロントグリルへのたっぷりとした大きなR(曲線)の面にも注目したい。フロントフードとフロントグリルを、はっきりとした別の面で構成するクルマが多い中、S4ではフロントフードがそのままフロントグリルの面に繋がって、エアダム下まで降りていく。

「シングルフレームグリル」より、そのフロントフードからフロントグリルへのたっぷりとした大きなR(曲線)の面にも注目したい。

そして車幅左右方向にも大きなRを構成し、クルマフロント部が、まるでカーリングのストーンのような形状を形成するのだ。そしてこれはTTから始まった、アウディ独特の造形と言える。そしてこの基本造形があって、初めて「シングルフレームグリル」のグラフィックも活きるのだ。

カーリングのストーンのようなフロント部。長いフロントオーバーハングと長いルーフ、短いデッキ(トランク)、6ライト(窓)もS4の特徴だ。

A4と比べてS4のデザインの特徴は、縦線を強調したS専用グリッドパターンのシングルフレームグリル、赤いS4バッジ、サイドのカラード ドアプロテクター、アルミ調ドアミラー、18インチ・キャストアルミホイール、4本の楕円テールパイプ、控えめながらつまんだようなトランクスポイラーだ。

標準のアルカンタラ&本革のレカロスポーツシートは、オプションで本革仕様も選択できる。(画像は本国仕様) 画像提供:アウディ ジャパン

インテリアの造形は、基本的に先代のマイナーチェンジのため、ナビ画面位置の低さが気になる。この辺りは国産車を見習って欲しい所だ。しかし定評の質感の高さは相変わらず。居心地はいい。

S4のBOSEサウンドシステムについても触れておこう。最近気に入ってよく聞くSOULHEADの「Naked」から、「One More Time」を聞いてみても、その打ち込みのバスドラムもクリアに響き、体に染み込む。音質のいいオーディオは、体も癒してくれる。耳で聞くのではなく、体に入ってくるクォリティー高いサウンドシステムだ。

ナビ画面位置が低いのは残念。視線移動量の少ないより上方がベターだ。ステアリングパッドは、シングルフレームグリルを模したデザイン。(画像は本国仕様) 画像提供:アウディ ジャパン

S4は小柄ながらハイパフォーマンスと質感の高さを誇る、ギュッと凝縮感のあるクルマだ。だから大型セダンやスーパースポーツカーでは味わえない、一体感を持てる。そして小さくてハイパフォーマンスであるからこそ、インテリジェンスを感じさせるクルマに仕上がっているのだ。

小さくてハイパフォーマンスであることが、インテリジェンスを感じさせるS4。

(写真・文 松本明彦)

<関連リンク>
・S4
・S4 ヤナセサイト

※記事の更新や、本文では書けない「ステイタスカー」の内緒話やこぼれ話、情報を満載したコラムを、メルマガにてお知らせします。只今メルマガ限定の「『ステイタスカー』撮影術」も連載中。
ご登録はこちらからどうぞ。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます