クラウンより下だけど、マークIIよりは上
スリーサイズは全長4550mm×全幅1720mm×全高1460mm。ホイールベースは同時期のマークIIと同じ長さながら、フロントのオーバーハングを切り詰め、フロントサスペンションを工夫するなどして最小回転半径をマークIIの5.3mに対し5.1mを実現しています |
登場は2001年6月。その2ヶ月前に、ベースであるプログレがマイナーチェンジしています。したがって、ミッションは5AT、2.5Lと3Lエンジンはいずれも直噴となります。ボディサイズは、プログレがなんとかがんばって5ナンバーサイズに収めたのに対し、小さくてもセルシオ的な威風堂々さを優先したため、全幅は1720mmと20mmオーバー。またプログレに対して全長を50mm、全高を25mm伸ばしています。
ブレビスの価格帯では、2000年に登場した3代目セルシオ(30型)は難しいですが、1994年に登場した2代目(20型)は狙えます。しかし、年式や燃費(3Lモデルで10・15モード燃費11.6km/L、2.5Lモデルで11.4km/L)を考えれば、やはりブレビスには大きな魅力があるのではないでしょうか。それに、ブレビスの「小さな高級車」観は、今こそ再評価すべきだと思うのです。
各種サイレンサーや吸音構造、振動制御、遮音・吸音材などを採用することで、高級車にふさわしい静粛性を手に入れています。さらに空力を研究し、風切り音も大幅に低減。一方でエンジン音はドライビングの楽しみをドライバーに提供するため、サウンドチューンが施されました |
その理由としては「クラウンの下でマークIIの上」というポジションの割に、大きさ=見た目の風格が見劣りしてしまったからかもしれません。しかし、マークIIのシャーシを基本にクラウンの足回りが奢られたことからもわかるように、中身は間違いなく「クラウンより下でマークIIの上」として作られた車です。またマークIIより全長で185mm短いながら、ホイールベースは同じで、室内長は30mm短いだけです。見た目は小さくても、意外と室内は十分広いのです。
もちろん広さがマークIIとほぼ同等というのは、ブレビスの魅力のほんの一部に過ぎません。ブレビスの再評価すべき魅力を次ページでさらに見ていきましょう。