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アウディA6に追加されたステーションワゴン アウディA6アバント試乗記

昨年7月に発売されたアウディA6にステーションワゴンのアバントが追加されました。セダンをベースに、ワゴンらしい使い勝手を実現したモデルです。

執筆者:松下 宏


ボディサイズを拡大し室内は広くなったが…

昨年7月に発売されたアウディA6にステーションワゴンのアバントが追加されました。セダンをベースに、ワゴンらしい使い勝手を実現したモデルです。ボディサイズはセダンのA6がベースですから、これまでに比べてひと回りというか、それ以上に大きくなりました。全長が130mm、全幅が45mm、ホイールベースが80mmも拡大されています。

インテリアの質感の高さでは定評のあるアウディ。A6もウッドパネルを使い上品に仕上げている
このボディの拡大には当然ながら、良い面と悪い面とがあります。良い面は居住空間やラゲッジスペースの拡大で、これはワゴンとしての使い勝手にも影響するものです。アウディの場合にはフルタイム4WDのクワトロを前提にクルマ作りをするため、後席のフロアトンネルが大きくなってしまうのですが、このサイズのボディなら大人4人が乗れる広さが確保できます。またラゲッジスペースの広さも十分すぎるくらいのものです。逆に悪い面は車両重量が重くなったり、あるいは小回りが効かなくなったりすることがあげられます。最小回転半径が5.7mというのは国内ではけっこう不便なことが多くなります。

外観デザインはフロントのシングルフレームのグリルが印象的です。最近のアウディはこの顔に統一していますから、だんだんに慣れてはきましたが、リヤビューが上品でおとなしい雰囲気にまとめられているのに比べると前後のデザインがちぐはぐな印象を受ける部分もあります。

ラゲッジは広くなり、さらに荷物を載せやすくするために様々なフィックスキットを用意している
インテリア回りは基本的にセダンと共通ですが、インストセンターの部分をやや運転席側に傾けたドライバーオリエンテッドのデザインがスポーティな雰囲気をつくっています。インテリアの全体的な質感の高さはいかにもアウディらしいところです。お金のかけ方も違うのだと思います。

ラゲッジスペースの使い勝手も特筆されるものがあります。レールやカーゴフック、フィックスキットなどが用意され、いろいろな荷物を自在に積むことができるからです。しかもラゲッジスペースの下には標準タイヤと同じサイズのスペアタイヤを搭載しながら、十分なラゲッジスペースを確保しているのも注目されるところです。
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