クルマの賢い買い方・売り方/車購入ガイド

FRならではの走りは魅力 BMW1シリーズ試乗記(2ページ目)

BMW1シリーズは乗ってみるととても気持ちの良いクルマでした。素直なハンドリングや軽快感のあるフットワークはFR駆動のコンパクトカーならではのものでした。

執筆者:松下 宏

走りに関しては、その自然なフィールの気持ちよさから、エンジンもATもシャシーもほとんど文句のないものでしたが、後席への乗降性については大いに不満があります。やはりコンパクトクラスでFRを選択したことのデメリットが出ています。

後席はドアの開口部が小さくてホイールハウスの部分が出っ張っているため、太めの私などは半ば無理やりねじ込むようにして乗り込まなければなりません。またボディ剛性を確保するためもあってがっしりしたサイドシルが構成されているため、降りるときの足抜きも良くありません。乗車定員は5名ですがフロアトンネルのために後席の中央は足の置き場に困るなど、後席回りに関しては不満がたくさんありました。まあBMWとしては、そんなことは百も承知の上で、そんなネガよりも走りの楽しさが欲しい人のために作ったクルマだということなのだと思います。

最上級モデルである120iの価格は366万5000円です。実際に購入するユーザーはいろいろなオプションを装着するでしょうから、車両価格で400万円を軽く超える水準になると思います。160iの288万8000円という価格などは十分に戦略的なものですが、上級モデルにオプションを装着すると、相当な価格になることを覚悟しなければなりません。クルマとしての魅力は高いと思いますが、価格も含めて考えると相当に悩ましい選択になるのは確かです。
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