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ダイアリー新車レポート ルノー・メガーヌII試乗記

メガーヌは昨年の暮れにヨーロッパで新型が発売されて大人気を博している車種です。メガーヌの良さは外観デザインだけでなく、日産と共同開発したプラットホームをベースにしたパッケージングの良さにあります。

執筆者:松下 宏




メガーヌは昨年の暮れにヨーロッパで発売されて大人気を博している車種です。ルノー自体もヨーロッパでのシェアはトップですが、その主力モデルとして競合の激しいCセグメントで最も良く売れるクルマになりました。日本への導入には時間がかかりましたが、メガーヌの良さは基本的に変わりません。

メガーヌのひとつの特徴はアヴァンタイムやベルサティスなどに連なるルノーならではの個性的なリヤデザインですが、アヴァンタイムがごくわずか、ベルサティスは導入されていない日本においては、新鮮で個性的なデザインとして受け入れられるのではないでしょうか。しかも、メガーヌの良さは外観デザインだけでなく、日産と共同開発したプラットホームをベースにしたパッケージングの良さにあります。

試乗したのが2Lエンジンを搭載したプレミアムで、このモデルは17インチタイヤを履いていることもあって、足回りは相当に硬めの印象です。フランス車というと、柔らかめの乗り味で、荒れた路面をうまくいなしてくれるのが特徴とされていますが、そんな先入観を持って乗ると、何だこれは!ってな感じになってしまうほどです。ドイツ車並みの硬さと高い操縦安定性を持つのがメガーヌの足回りでした。ステアリングは電動式とのことですが、これがまた具合良く仕上がっていて、しっかりした手応えと確かなレスポンスが得られます。シャシー系の性能の高さは相当に際立っています。

エンジンはまずまずの元気の良さですが、低速域のトルクに優れるので、市街地などでは柔軟性を発揮し、そこから踏み込んでいったときのスムーズな伸びもまずまず好感が持てました。ただ、回したときのエンジン騒音は相当に高いレベルなので、これはもう少し静かにして欲しいという印象です。

メガーヌはユーロNCAPで好成績を残しています。5つ★のクルマの中で最もサイズが小さいのでメガーヌですから、衝突安全性能の高さは特筆モノといえるでしょう。価格はベースモデルの1.6L車が220万円からの設定で、プレミアムでも278万円。これはけっこうリーズナブルなものといえます。今までは、際物的なカングーが最も良く売れていたのがルノーですが、これからはメガーヌが最も良く売れるようになるかも知れません。
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