ストリームは9月にマイナーチェンジを行っており、その段階で1.7アブソルートが設定されていますが、今回はさらに直噴の2.0アブソルートが追加されました。エンジンのパワー&トルクの数字は従来からのエンジンと変わらないのですが、低燃費や低排出ガスと両立させたのが特徴です。
ホンダとしては初の直噴エンジンですが、ほかのメーカーから考えたらかなり遅れての投入です。その分だけ気合いの入ったエンジンに仕上げられています。最近の直噴エンジンはNOxに対応するためにリーンバーンを利用しないものもあるのですが、ストリームでは65:1という超希薄燃焼を実現すると同時にNOxの低減も達成したほか、レスポンスの遅れなども解消して、いろいろな意味で良くできたエンジンに仕上がっています。これくらいの直噴エンジンなら値打ちモノでしょう。
エンジンよりも好感が持てたのは足回りやステアリングのフィールです。足回りはガチガチに固めるのではなく、しなやかにロールしながらも高い操縦安定性を実現するものとされており、箱根ターンパイクを気持ちよく走らせることができました。ステアリングのフィールも同様で、しっかりした手応えと確かなレスポンスなどによって、走りの楽しいクルマに仕上げられています。そもそもストリームは、5ナンバーミニバンの中でスポーティな走りを特徴とするモデルでしたが、今回の2.0アブソルートはストリームらしさをいっぱいに表現したモデルといえそうです。220万円台の価格は決して割安とはいえませんが、十分に納得モノの価格といえるでしょう。