輸入車/注目の輸入車試乗レポート

フレンチディーゼル最新事情(4ページ目)

日本でもディーゼルエンジンに対する風向きが変わりつつある昨今。そこでディーゼル王国といわれるフランスの最新事情を紹介するとともに、わが国で最新のフレンチディーゼルに乗る方法についても考えてみた。

執筆者:森口 将之

それは日本独自の排出ガス規制だ。現在の規制は新長期と呼ばれる平成17年規制。しかし輸入車は2年の猶予期間が与えられていて、ヨーロッパのEURO4をクリアしていれば売ることができた。現在唯一の正規輸入ディーゼル乗用車メルセデス・ベンツE320CDIも、この猶予期間を活用して販売している。ところが今年9月以降に生産したクルマからは、新長期に適合していないと登録できなくなる。これはNOx排出量でいけば、ヨーロッパでは2009年実施のEURO5より厳しいのだ。



そんなとき、ルノーのパートナーである日産からニュースが飛び込んできた。ルノーと共同開発した2.0dCi175、M9R型に日本の新長期にパスする改良を加え、来年エクストレイルに積んで発売するというのだ。具体的にはM9R型をベースにNOxを吸着させるトラップ触媒を採用し、燃焼制御を細密化することでハードルをクリアするのだという。



エクストレイルはたしかに日産車だが、メガーヌと同じCプラットフォームを使用している。そしてエンジンもM9R型をベースとしている点では共通。国産車ならではの手頃な価格で、最新のフレンチディーゼルを味わうことができるモデルといっていいはず。それが来年、発売されるのである。

取材協力:カーボックス愛知・横浜
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