輸入車/注目の輸入車試乗レポート

フレンチディーゼル最新事情(3ページ目)

日本でもディーゼルエンジンに対する風向きが変わりつつある昨今。そこでディーゼル王国といわれるフランスの最新事情を紹介するとともに、わが国で最新のフレンチディーゼルに乗る方法についても考えてみた。

執筆者:森口 将之



フランス車の並行輸入を積極的に行っているショップのひとつ、カーボックスでは、少し前からディーゼル車の販売を手がけるようになった。今回はそのうちの1台、シトロエンC4クーペのHDi110に乗ることができた。自動車雑誌ティーポで長期レポートを行っているクルマだ。



加速はターボが効く2000回転以下では鈍いが、それを越えれば24.4kgmというガソリン2.5リッター級の最大トルクのおかげで強力に速度を上げていく。しかもターボの恩恵もあって、追い越し加速ではシフトダウンしなくても、アクセルを踏むだけでダッシュを始めるからラクだ。音は高回転では耳につくけれど、回さなくても走れるので通常はほとんど気にならない。しかもガソリンよりおだやかなレスポンスのおかげで、リラックスしてクルージングできる。そして気になる燃費はリッター15km以上をマークするのだ。



ガイドはこれ以外にもフランスなどで何台かフレンチディーゼルに乗ったことがある。その経験からいえば、同じ排気量のPSAとルノーを比べると、低回転から力強く加速するルノー、高回転までなめらかに回るPSAという印象がある。2年前に乗ったルノー・セニック1.5dCi105と今回のC4HDi110を比較しても同じ感想。各ブランドのアイデンティティが表れているというわけだ。しかし並行輸入のフレンチディーゼルにも、課題がないわけじゃない。
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