まずはフランスの3ブランドが本国で販売しているディーゼルエンジンを紹介しよう。最初はシトロエン。HDiはハイプレッシャー・ダイレクト・インジェクションの略で、コモンレール式直噴ディーゼルターボのこと。そのあとの数字は最高出力を示す。ちなみにベルランゴはルノー・カングーのライバル、C8はトヨタ・エスティマなどと同クラスのミニバン、C-クロッサーは三菱アウトランダーのOEM供給モデルだ。
HDi55(1.4リッター)=C1
HDi70(1.4リッター)=C2、C3、C3プルリエル
HDi75(1.6リッター)=ベルランゴ
HDi92(1.6リッター)=C3、ベルランゴ、クサラピカソ、C4
HDi110(1.6リッター)=C3、クサラピカソ、C4、C4ピカソ(写真)、C5
HDi120(2リッター)=C8
HDi138(2リッター)=C4、C4ピカソ、C5、C8
HDi160(2.2リッター)=C-クロッサー
HDi173(2.2リッター)=C5、C6
2.7V6HDi208=C6
続いてプジョー。同じPSAグループのシトロエンと同じエンジンを使うが、名前は最初に排気量が追加される。最高出力はシトロエンと違うものもある。ちなみにパルトネールはベルランゴ、807はC8、4007はC-クロッサーの兄弟車だ。
1.4HDi55=107
1.4HDi70=206、1007、207
1.4HDi90=207、307、パルトネール
1.6HDi75=パルトネール
1.6HDi110=1007、207、207CC、307、308(写真)、407、クーペ407
2.0HDi120=807
2.0HDi136=307、307CC、308、407、クーペ407、607
2.2HDi156=4007
2.2HDi170=407、クーペ407、607
2.7V6HDi204=407、クーペ407、607
最後にルノー。こちらはダイレクト・コモンレール・インジェクションの略であるdCiを名前にしている。もちろんターボつきだ。アライアンス・パートナーの日産もdCiを使う。クリオは日本名ルーテシア、クリオ・キャンパスは旧型ルーテシア、モデュスはクリオと同クラスのモノスペース、ヴェルサティスはシトロエンC6のライバルとなるフラッグシップセダンだ。エスパスについては説明の必要はないだろう。
1.5dCi65=トゥインゴ(写真)、クリオ・キャンパス
1.5dCi70=クリオ、カングー、モデュス
1.5dCi85=クリオ・キャンパス、クリオ、モデュス、カングー、メガーヌ
1.5dCi105=クリオ、モデュス、メガーヌ、メガーヌGC、セニック
1.9dCi130=メガーヌ、メガーヌGC(グラスルーフ・カブリオレ)、セニック
2.0dCi130=ラグナ、エスパス
2.0dCi150=メガーヌ、メガーヌGC、セニック、ラグナ、ヴェルサティス、エスパス
2.0dCi175=メガーヌRS(ルノースポール)、ヴェルサティス、エスパス
2.2dCi140=ヴェルサティス
3.0dCi V6 180=ヴェルサティス、エスパス
なお同じ排気量でターボの過給圧などを変えて2つ以上の最高出力を用意するのはディーゼルでは一般的で、フランスではこれにより税金も異なる。