RSプラス25万円なら、こっちが欲しくなる
立ち上がりも同じ。もともと2リッターターボのパワーはありあまっていて、RSではそれをESPで抑えながらのダッシュだったが、トロフィーではESPをカットすることで、前輪のグリップとターボパワーを正面きって戦わせながら加速していく、アグレッシブなドライビングができるようになった。それでいてRSと同じようにトルクステアは出ないから、前輪が暴れてもステアリングを取られることはなく、冷静に操舵できる。
ブレーキは前後ともローターがドリルドディスクになるなどの改良が施されている。最初に驚くのは、ペダルを踏むとパッドが擦れるサーッという音がキャビンにまで聞こえてくること。レーシングカーみたいだ。効きはRSよりも一枚上手。しかもRSでは気になった唐突な効きではなく、ジワッとスピードを落としてくれるのでコントロールしやすかった。
ハイスピードクルージングならRSの直進性や乗り心地にもひかれるが、ワインディングロードを攻めるならゼッタイにトロフィーがいい。価格は404万2500円もするが、RSとは約25万円の差にすぎないわけで、それならこっちにしたほうがいいと感じる。それにしても、単なるスペシャルバージョンでここまでシャシーに手を入れるルノースポールは、とんでもないこだわり集団だ。とにかく日本へやってくるのはたった20台。気になる人はディーラーに急げ！
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