まずはシトロエン。なんとひとつ目の2CVプロトタイプが出ている。僕も展示されているのは見たことがあるけれど、走行シーンを目にするのは初めて。ちなみにこれは、リアシートに卵を積んで荒れた道を走っているシーンで、「卵が割れないほど快適な乗り心地」を立証しているところ。これ以外にDSの走行シーンもたくさんあって、思わず見とれてしまった。
プジョーは100年以上の歴史を振り返るイメージフィルムを収録。大昔の生産風景や、504や205の激走シーンなど、こちらも貴重な映像ばかり。ちなみに写真の401では、早くもリトラクタブル式ハードトップを発表したことが紹介されている。プジョーの歴史を勉強するテキストとしてもいいかもしれない。
いちばんすごいのはルノーかも。1950~60年代のCM20本以上をイッキに見ることができるのだ。このCM、ひとつひとつが短編映画を思わせるほど凝った作りで、フランス語がわからなくても楽しめるはず。これは4CVで、小さなボディなのに4枚ドアであることを宣伝しているのだが、なぜかバレリーナを登場させるという奇想天外さがフランスそのものだ。