フランス車プライベーターのもう1台はルーテシアRS。これはSSを終えてリエゾン(移動)を始めるところ。206と同じ大阪からのエントリーだった。シルバーをベースにイエローとブルーをあしらったセンスのいいカラーリングは、ヨーロッパのプライベーターを思わせてくれた。
松山千春の故郷として有名な足寄町をリエゾン中の307。一般道をふつうのクルマに混じってWRカーが走るというのは、ある意味SS以上に衝撃的だった。もちろん日本の交通法規を守った走行だったが、数千円を払わなければ見られないSSと違ってこちらはタダ。しかもより間近にクルマが見られるので、地元住民をはじめ多くの人が集まっていた。
他のWRCと同じように、人工的なコースを2台1組で走るスーパーSSも用意されていた。僕が見に行ったのは3日の夜に行われたSS9。自然の中をラリーカーが駆け抜けるシーンもいいが、コース全体が見渡せ、ジャンピングスポットもあるので、わかりやすい。最速だったのはシトロエンのカルロス・サインツ。速さと美しさを高度に両立させたドリフトはまさに芸術品だった。
優勝はスバルのソルベルグだったが、日本初のWRCということで、自分も今回はスバルに勝たせてあげていいと思っていた。プジョーがギアボックスのトラブルに悩まされたのは残念だけれど、ポイントリーダーのローブが2位に入ったシトロエンはまあまあというところか。いずれにしても、日本でナマのWRCが見られるなんて、いい時代になったものだ。
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