ピカソは名前でわかるように、クサラのモノスペース・バージョン。プラットフォームは共通だが、ホイールベースは2760mmと220mmも長い。ボディサイズは4280×1755×1640mmで、背の高さが目立つ。長さはセダンとブレークの中間だ。日本仕様は2リッターエンジンとマニュアルモード付き4速ATの組み合わせで、右ハンドル。価格は299.25万円だ。
デザインはまさにワンモーション、つまり一筆書き。ミニバンというよりハッチバックの背を高くした感じだ。ピカソは背が高いのに3列シートではないけれど、おかげでこのフォルムが手に入ったのだから、その決断に拍手したくなる。ほとんどのラインが微妙なカーブを描いていたり、3本の細いピラーがサイドウインドーを仕切っていたりと、シトロエンらしい繊細さが感じられるカタチだ。
インテリアの第一印象は「アヴァンタイムに似ている」。シートが高く、ダッシュボードは低くて奥行きがあり、デジタル式のセンターメーターで、ピラーは細くて窓は大きく、上もガラスルーフになっているなど、サイズとデザイン以外はそっくり。車内であることを忘れてしまうほど開放的な空間だ。この広々感も2列シートのおかげといえる。