続いてルノー・モデュス。モデュスという名前は、10年ぐらい前にやはりルノーのコンセプトカーに使われたことがあるが、今回のモデルはそれとは別物。ルーテシアかトゥインゴの後継車と思った人もいるだろうが、ルノーの説明によればそうではなく、同じBセグメントに属するニューモデルのプロトタイプだという。
秋には市販型が発表されるというこのクルマ、車格としてはルーテシアより少し上のモノスペースということなので、ルーテシア版セニックというのがわかりやすい表現かもしれない。サイズは幅は不明だが、全長はルーテシアとほぼ同じ3792mm、全高はセニックより少し低い1589mmとなっている。
キャビンでは、シートに風景写真がプリントされているのが目をひく。インクジェットの技術を応用したとのことで、頭上のガラスルーフと合わせて、クルマの中にいることを忘れさせるような感覚にさせるという、なんとも粋な演出だ。メーターはトゥインゴやセニックと同じようにセンターにあるが、デジタル式速度計の周囲に円グラフ式の回転計を組み合わせているのが新しい。
リアシートは60:40分割で折り畳めるだけでなく、全体が170mm前後にスライドする。さらに2人掛けと3人掛けを選べるのも特徴。3人掛けの状態からセンターのクッションを跳ね上げ、左右のクッションを中央に寄せることで、2人掛けにする。考え方としては、最近日本に上陸したオペル・メリーバに似ている。
テールゲートも変わっていて、ふつうに跳ね上げるほか、下半分だけを下ヒンジで開く方法も選べる。狭い場所でも開けられるようにという配慮だ。さらにリアには、数分で脱着ができる自転車用キャリアも用意されている。プラットフォームは次期ルーテシア/トゥインゴ、つまり現行の日産マーチ/キューブと共通。エンジンはガソリンの1.6リッターだが、市販型では他のエンジンも用意されるはずだ。
シトロエンC4も、ルノーのミニセニック(と勝手に呼んでしまったが)も、パリサロンには市販型が登場するのは間違いないはず。しばらく海外のモーターショーはごぶさたなのだが、やっぱり秋はパリに行かなきゃ、と思わずにはいられなくなってきた。
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