収納スペースが一気に増えたのは、エアコンユニットをダッシュボード裏からフロア下に移したからだ。エアコンは力を入れた部分のひとつで、吹き出し口はダッシュボード、フロア、センターピラーに用意し、コントローラーは4枚すべてのドアに付き、どの席でも快適な環境が得られるようになっている。20%の燃費低減を果たしたバリアブル式コンプレッサーや、NOx/PMの濃度をチェックして外気導入を内気循環と自動で切り替えるメカニズムも特徴。ルノーはエアコン関連だけで4つのパテントを取得したという。
フロントシートはサイズや厚みを増すなどして快適性を高めているが、ヒップポイントはフロアからの高さで390mmから360mmに低められた。一方ステアリングの位置は40mm高められていて、今までよりもセダンに近いドライビングポジションを実現しているという。
セカンド/サードシートは今までどおり、定員分が独立しているが、シートベルトが座席に内蔵された。フロアには取り付け用の穴の代わりに、8本のアルミ製レールを埋め込んでいる。このうち4本はリアエンドまで伸びていて、今まで以上に自由なシートアレンジができるという。リアドアが長くなったことで、サードシートへのアクセスが楽になったこともポイントだ。
アヴァンタイムに続いて採用された大きなガラスサンルーフも特徴。2.06×1.05mという巨大なサイズで、前半分が電動でスライドする。スライディング式のブラインドが内蔵されていて、スイッチはサンルーフ6/ブラインド3ポジションをあらかじめプリセットできる。プジョー307SWもそうだが、最近のフランス車はガラスルーフがお気に入りのようだ。
ルノーらしく安全装備にも力が入っている。エアバッグは8個で、この中にはミニバン初のセカンドシート用サイドエアバッグが含まれている。ルノー独自のデュアルプリテンショナーシステムは、運転席だけでなく助手席にも付けられた。さらにセカンド/サードシートには、アンチサブマリンバーが内蔵されている。