ルノー/その他のルノー車

これが第4世代のエスパスだ

1984年にデビュー以来、3世代にわたってヨーロッパのミニバンのベストセラーであり続けてきたルノー・エスパスが、4代目に進化した。ジュネーブ・ショーで発表されたコンセプトカーの市販型だ。

執筆者:森口 将之



エスパスは3代目となる現行型のデビューは1996年だが、昨年も西ヨーロッパで5万9322台を売り、Eセグメントのミニバンではシェア18.5%と、あいかわらずトップを走っている。新型は来年このシェアを20%に拡大するのが目標で、次のモデルチェンジが行われる予定の2009年までに45万台を送り出したいらしい。さすがはベストセラー、あくまでも強気だ。

そんな使命を持ってデビューしたエスパス4は、今年のジュネーブ・ショーで参考出品されたエスパス・コンセプトを市販型に仕立て直したものだ。ただしボディタイプは現行型同様、エスパス(上の写真左)とロングボディのグラン・エスパス(右と下)の2種類となる。エスパス・コンセプトと同じなのはグラン・エスパスで、短いボディが新たに登場したというわけだ。


サイズはエスパスが4661×1860×1728mm、グラン・エスパスは4861×1860×1746mm。ホイールベースは2803/2868mmだ。現行型と比べると長さが14/7cm、幅が5cm、高さが4/5cmそれぞれ大きくなっている。ホイールベースはグラン・エスパスはほとんど変わらないが、エスパスは10cmも長くなった。

サイズ以上に異なるのがボディ構造。今度のエスパスは生産が初代~3代目のマトラからルノーに移される。それと同時に、スティールモノコックとSMC(シート・モールディング・コンパウンド)と呼ばれる樹脂パネルを組み合わせた独自の構造が、一般的なモノコックになった。生産効率を高めることが目的のようだ。


ただしオールスティールというわけではなく、フロントフェンダーにはノリル、リアゲートにはSMCと、樹脂パネルが用いられ、ドアはアルミ製となるなど、いろいろな素材が使われている。とはいえ車両重量は1665~1885kgと、ボディが大きくなったこともあって、現行型の1490~1720kgと比べると重くなってしまった。
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