エンジンは電子制御スロットルを採用するとともに、200Nm/5400rpmの最大トルクはそのまま、最高出力を127kW/6250rpmから124kW/6000rpmに落とし、代わりに低回転の扱いやすさを高めているという。また、フロントのサブフレームとエンジンマウント、バルクヘッドを改良して、エンジンノイズを抑える工夫も施された。
エンジンを掛けると、まずアイドリングでの振動が減ったことに気づく。スタートしようとして踏んだクラッチは軽く、エンジンは静かに滑らかに吹け上がっていく。ひとクラス上のクルマに乗り換えたような感じだ。ボディは40kg重くなったとはいえ1100kgしかないから、踏んだ瞬間のレスポンスは控えめになったが、強烈な加速は今までどおりだった。
スペックでは実用性を重視したとのことだが、高回転の気持ち良さは旧型よりも上なのでは?と思った。旧型のサウンドはかなり勇ましかったが、新型はきれいに調律されていて、5000rpmから上のクォーンというサウンドが耳に心地よい。しかもこのあたりから回転の伸びが一段と鋭くなり、レッドゾーンが始まる7250rpmまで一気に吹け上がっていくのだ。