日本では先日1.4リッターエンジンを積む新しいグレードが追加されたばかりのルノー・ルーテシア(クリオ)だが、本国ではひと足先にマイナーチェンジが実施された。
メインとなるのはフェイスリフトで、ボディパネルの50%以上が新しくなっているという。フロントマスクはジュネーブショーで発表されたフラッグシップのヴェルサティスに似たイメージ。これが今後のルノーのアイデンティティとなるようだ。リアではゲート中央にルノーの菱形エンブレムが付き、コンビネーションランプはクリヤーレンズを採用している。
さらにボディでは、バイブレーションダンピング・ウインドスクリーンなるものが1.4リッター以上のガソリンエンジンに採用されたことが新しい。世界初の装備であるこれは、中~高速域でのウインドノイズを抑える効果があるという。
インテリアではダッシュボードが一新。メーターパネルは2つのこぶを持つ形状となった。物入れも増やされており、センターコンソール前方にはカップホルダーが用意されている。クオリティアップも図られた。安全面では、リア両側のシートベルトにプリテンショナーとロードリミッターを追加。助手席エアバッグにはキーによるカットスイッチも備わっている。ブレーキアシストもルノースポール(RS)2.0を除く全車に標準装備とした。
エンジンはK9K型1.5リッターdCiコモンレール式直噴ディーゼルターボの登場がニュース。チューニングは65PS/160Nmと80PS/185Nmの2種類が用意される。80PS仕様の燃費はリッター23.8km、CO2排出量は1kmあたり113gと、このクラスでベストとなっている。ガソリンエンジンは1.2リッターSOHC、1.2/1.4/1.6リッターDOHCと、RS専用の2リッターDOHCで今までと変わりなし。このうち2リッターは低回転での扱いやすさを向上させる改良が施された。
足回りでは、これまでスポーティグレードだけに使われてきたリアサスペンションのマウント部のフレキシブルブッシュが、全車に採用されるようになった。さらにRSではフロントサスペンションのセッティングが改められ、ホイール/タイヤは15インチから16インチに拡大されている。パワーステアリングはRSを除き電動モーター式に変更することで燃費の向上に貢献。ブレーキはベースグレードにもフロントにベンチレーテッドディスクが与えられている。
本国でのグレードはオーセンティック、エクスプレッション、プリヴィレージュ、ディナミクの4タイプで、今までのRTE/RXE/RXT/Siに代わることになる。もちろんこれ以外にRSが存在する。販売は本国では6月からとなる予定。日本へはいつ上陸するだろうか。それにしても、最近のルノーの攻めの姿勢が伝わってくるようなマイナーチェンジだ。
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