さて、肝心の走り、ですが・・・。
低められたドライビングポジションが、まず心地よい。調整幅も広くなり、好みのポジションが見つけ易くなりました。
3.2リッターにスープアップされたV6ユニットは基本的にはGTAと同じものですが、パワーは240psと若干抑えめ。とはいえ従来よりも20psもアップしていますから、あのジャジャウマがさらにひどくなったのでは、と危惧したのも束の間・・・。
なんとしっかり手なづけているじゃありませんか!感覚的には一瞬、前の方がパワーあったんじゃない、って思えるほど。もっともガンガン乗り始めると、明らかに上(5000回転以上)のパワーのノリが違うのと、そう、トルクがあまりにスムーズに盛り上がるのです。だから、強大なパワーが手中にある気がするのですね。
足回りにも手が入っているようで、特にV6モデルでフロントの食いつきがしんぼう強くなり、FF特有の反動も弱くなったよう。つまりは、手ごたえを残しながらも以前よりかなりリニアなイメージで旋回してくれるようになったのです。嫌味が減った、とでもいいましょうか。
もっともこれをして、中には味が薄まった、という方もおられるでしょう。新しいのに試乗する機会があって、もしそう感じたならば、おとなしく旧型マスクに乗っていてください。僕は、個人的には、新しい顔と新しい乗り味に賛成です。