カターニャ市内は一方通行が多く、道路の半分は当然のようにクルマで埋まっているので、けっこう難儀しますね。一方通行だって、右左右左と交互に通っていればまだリカバリーしやすいのに、右右右やっとこさ左、なんて一体どうなっちゃっているの状態です。
迷っても焦らないことが、まずは肝心。いくらクラクションを鳴らされようが、ゆっくりと通り名を確認しながら走ることです。イタリア人はすぐ怒りますが、すぐに素に戻る人種でもあります。日本のように気に入らないからって追いかけられたり殴られたりすることはまずないでしょう。
カターニャから遺跡で有名なアグリジェントまではアウトストラーダとスーパーストラーダで向かいます。この区間の高速道路は無料で、しかも交通量
は“数えるほど”。道はけっこうガタガタしていますが、非常に快適に走れます。みかん畑の向こうにいつまでもエトナ山が見えているのが妙に懐かしく感じました。そう、東名を走っていると富士山もそうですものね。
内陸の土地は半分砂漠のようなもの。ゴツゴツした岩がそこらじゅうにまぶされていて、その先には石山がそびえ立っています。その中で生きることの厳しさは、容易には想像できません。