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大臣か、それとも社長か? モンテゼーモロの決断

シューマッハとモントーヤの熱いバトルが繰り広げられたオーストリアグランプリと時を同じくして、モンテゼーモロの去就を決めるイタリア上院総選挙が5月13日に行われた。フェラーリチームは惜しくも優勝を逃してしまったが、選挙の結果は、なんとモンテゼーモロを貿易大臣に指名すると発言していたベルルスコーニ率いる中道右派の大勝利に終わったのだ!

執筆者:西川 淳


5月10日にアップしたモンテゼーモロの大臣就任に関する続報をお伝えしよう。
シューマッハとモントーヤの熱いバトルが繰り広げられたオーストリアグランプリと時を同じくして、モンテゼーモロの去就を決めるイタリア上院総選挙が5月13日に行われた。フェラーリチームは惜しくも優勝を逃してしまったが、選挙の結果は、なんとモンテゼーモロを貿易大臣に指名すると発言していたベルルスコーニ率いる中道右派の大勝利に終わったのだ。

 選挙後に自身の肩書きを「社長」から「大臣」に換えるかどうかについて発表する、と語っていたモンテゼーモロだが、選挙から3日経った5月13日付けの新聞でようやく去就に関してコメントを寄せた。モンテゼーモロの決断は、今後も引き続き「社長」の肩書きを背負っていく、とのことだ。
 
 この決断を下した理由について、モンテゼーモロは以下のようなコメントを残している。「カバッリーノ市民等の呼びかけに心を動かされました。私の内閣はフェラーリです」
 
 新聞報道によると、モンテゼーモロにフェラーリから去ってほしくないフェラーリの従業員やフェラーリファン約2000名による『入閣反対署名』があったそうだ。コメント内にある「カバッリーノ市民等の呼びかけ」とは、この署名運動などを指しているのだろう。

一国家の大臣職を蹴ってしまった社長といい、その決断を促した社員といいファンといい、みんなフェラーリを本当に心から愛しているのだ、と思い知らされると同時にフェラーリの偉大さを再確認できる出来事だった。

 あまりにも格好良すぎるモンテゼーモロ社長のこの決断について、元フェラーリチームのドライバーだったエディ・アーバインのコメントを最後に付け加えておきたい。
「もし彼がマンションの住人だったら、きっとマンションの自治会長をやりたいに違いない」
 意味は、みなさん各自で考えてみてください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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