アルファロメオ156シリーズといえば、セダンとは思えない流麗なエクステリアデザインと、FF(前輪駆動)で目新しくもないメカニズムながらもアルファらしいスポーティな走りが魅力のミドルセダンだ。
現在、日本に導入されているモデルのエンジンは2.5LのV6と2Lの直4ツインスパークエンジンの2種類のみ。2.5Lをマニュアルトランスミッションで乗れば、かなりスポーティに走ることができるけれど、そこはもっと過激にさらにパワーを、というのが人情ってもんだ。156ってクルマがそれだけ魅力的、なんだけれどね。
で、僕たちギョーカイ人もクビを長くして待っているのが前からウワサされているホットバージョン、156GTAの存在。GTAというのは、その昔ヨーロッパのツーリング選手権で大活躍したレーシングバージョンの名前。これが復活する、と聞いただけでアルファロメオファンの期待はでっかく膨らむってわけ。
数あるウワサの中でもっとも信憑性が高いのは、現在166シリーズやGTV、それにスパイダー(3L仕様は近日日本にも登場予定)に搭載されているV6・3Lエンジンをさらにチューニングして3.2Lとし、締め上げられた足回りを組み合わせるという、ま、考えられなくもないセン。それでもあの素晴らしいV6・3Lユニットが156に積まれると考えただけでもゾクゾクする、よね。
一番ブッ飛んだ説は、V8+4WDシステムていうモンスター説。ドイツで復活したDTM選手権がその背景にあって、そのレギュレーションがV8エンジンを積むFR車、というところから生まれた説だな。生産車は4WDで、レースはFRで。聞けば簡単なようだけど、実際は?だなあ。
しかも、このモンスター説にはもうひとつ夢のような話がくっついている。搭載されるV8エンジンの出所がフェラーリではないか、というものだ。確かにフィアットグループでレーシーなV8といえばフェラーリ製か、マセラティ製しか思い浮かばない。GMの一員になったからといってアメリカンV8ってワケはないだろう。可能性としてはF355用のエンジンをデチューンして、というのが面白いセンだと思われるが・・・。実現したら夢のような話だなあ。過去にもランチアテーマにフェラーリのV8を積んだ“実績”はあるわけだし。
156GTAの存在自体は、非公式ながら認められた。先日、イタリアのアルファロメオ社消息筋から聞いたところによると、試作車はすでに完成し、エンジニアだけでなくプロモーションスタッフなどにも体験試乗させたという。評判は上々らしく、販売は来年中にということまで決まったらしい。
肝心のパワーユニットは?という問いに対しては、“どう思う?”とはぐらかされたが、上記の2パターンのウワサを話すと、“ほとんど間違っていない”とのこと。どちらにGTAの名前が付くのかは分からないが、ひょっとするとどちらも存在するのかもしれない。その場合、GTAはフェラーリV8、V6・3.2L車は156のトップグレードとしてマイナーチェンジの目玉に、というのがボクの夢見心地な期待、だ。
GTAが出たら、ボクは絶対買うつもり。ディーラーには口約束しましたよ。出たら即オーダー、即納車。いやあ、今から楽しみです。
アルファロメオ日本オフィシャルサイト
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