VW(フォルクスワーゲン)/シロッコ

復活したシロッコと6代目ゴルフの関係は?(2ページ目)

4月にゴルフが6代目にスイッチしたと思った矢先に、ウワサどおりシロッコが復活を遂げた。ゴルフの基本コンポーネンツを共有するスポーティモデルというシロッコの位置づけは初代と同じ。両者の関係を探る。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

印象的なワイド&ローフォルム

こちらはゴルフVI。ボディサイズは、全長4210mm×全幅1790mm×全高1485mm
シロッコとゴルフはプラットフォームを共用しています。ホイールベースこそ2575mmと同じものの、シロッコのほうがワイドトレッドで、しかもシロッコではフロントよりもリアが微妙に大きくなっています。

こうしてわざわざシロッコが復活するのですから、まずは見た目のインパクトが大事だと思いますが、その点シロッコは上々。2BOXのハッチバック車で本当にカッコよさを感じさせるクルマは滅多にないと日ごろから思っていますが、シロッコのワイド&ローフォルムには、素直に「カッコイイ!」と感じさせます。

ちなみにボディサイズは、シロッコがゴルフよりも45mm長く、20mm幅広く、65mm低い。キャビンからテールゲートにかけて大きく絞り込み、イカリ肩となったリアビューも非常に印象的。「スポーツクーペ」と呼ぶには、ちょっと無理があるような気もしますが、そうした思いでつくられたクルマであることには違いありません。

シロッコのボディサイズは、全長4255mm×全幅1810mm×全高1420mm

ゴルフVIも、いたってプレーンだった先代ゴルフVに比べると、いくぶん個性的に仕立てられていますが、シロッコはさらに個性的で存在感があります。

グレードおよびパワートレインは、ゴルフのハイラインと共通の1.4L直噴ツインチャージャー+7速DSGを搭載する「TSI」と、2L直噴ターボエンジン+6速DSGの「2.0TSI」の2タイプが選べます。ゴルフでも感じたのですが、1.4LのTSIでも動力性能は十分。さらに2.0TSIになると、「速い!」と直感させる加速感を身に着けています。

エンジンスペックは、2.0TSIが最高出力147kW(200ps)/5100~6000rpm、最大トルク280Nm(28.6kgm)/1700~5000rpm。1.4のTSIが同118kW(160ps)/5800rpm、240Nm(24.5kgm)/1500~4500rpmで、これはゴルフのTSIハイラインと共通 DSGは、TSIが乾式単板クラッチ、2.0TSIが湿式多板クラッチとなっています。よって、微低速での細かい動きや、出足や変速のスムーズさでは、後者がだいぶ上回ります。といっても、ゴルフVIでも感じたのですが、前者もこの機構が世に出たころに比べると、短時間ですでに大きく改良され、扱いやすくなっています。また、1.4LのTSIは2段階で過給するため、力強さは十分であるものの、どうしても加速フィールがリニアでない部分があります。扱いやすさでも2.0TSIが上といえるでしょう。


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