極まるドライビングプレジャー

いざ試乗。ダイレクト感のあるクラッチをミートして走り出すと、カタログモデルのミニ・クーパーSのエンジンよりも出力が増したぶん、クラッチやミッションも強化されているようで、手応え(足応え?)が違います。
それにしてもエンジンが美味しい! サウンドもゴキゲンで、ものすごくパワフル! どこから踏んでもトップエンドまでグイグイと加速します。トルクステアを抑え込みながら走るのが、これまた楽しいワケです。

ドライブフィールは極めて痛快! ショートホイールベースのFF車というパッケージそのもののハンドリングは、古典的な中にも、BMWが手がけた最新モデルらしい正確さがあり、ドライビングプレジャーに満ちています。
やや重めの操舵力を要するステアリングを切り込むと、フロントは極めてシュアなレスポンスを示し、よくいわれているとおりのカート感覚のクイックなハンドリング。
アクセルオフでタックインを駆使しやすく、リアは限界を超えるとゆっくりと流れ始め、アクセルワークで流れ具合をコントロールしやすいよう味付けされています。もともとのシャシー性能が高いので、破綻することなく、姿勢を立て直すことができます。
これに過激なまでのパワーが加わるわけで、飼いならされたじゃじゃ馬とでも申しましょうか、高性能をフルに近い領域で引き出しながらも、安心して攻めることができるチューニングが施されています。乗ってこれほど「面白い!」と直感させるクルマは、そうそうないでしょう。
ここまでの仕様にすると、価格はけっこう高くなりますが、この見た目と走り味が楽しめると思えば、ヨシとしましょうか!
![]() |