輸入車/注目の輸入車試乗レポート

痛快極まるMINIジョン・クーパー・ワークス(2ページ目)

日本でも人気の高いMINIに、欧州で開催中のワンメイクレース「MINI CHALLENGE」のレース車両から走りに関するパーツを受け継いだ高性能バージョン「ジョン・クーパー・ワークス」が発売。その乗り味やいかに?

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

極まるドライビングプレジャー

取材車両に装着された、シート以外のインテリアのオプションパーツは、JCWのカーボン・トリム(3万9270円/個)、アルカンタラ/カーボン・シフトノブ(1万7850円)、アルカンタラ・ギア・シフト・ブーツ(7350円)、アルカンタラ/カーボン・ハンドブレーキ・グリップ(1万7850円)、アルカンタラ・ハンドブレーキ・ブーツ(7350円)、フロア・マット・セット(前1万6800円/後8400円)など。シフトストロークはそれほど短くないが、剛性感、節度感は高い
いざ試乗。ダイレクト感のあるクラッチをミートして走り出すと、カタログモデルのミニ・クーパーSのエンジンよりも出力が増したぶん、クラッチやミッションも強化されているようで、手応え(足応え?)が違います。

それにしてもエンジンが美味しい! サウンドもゴキゲンで、ものすごくパワフル! どこから踏んでもトップエンドまでグイグイと加速します。トルクステアを抑え込みながら走るのが、これまた楽しいワケです。

レースカーから専用デザインのアロイホイール、ブレーキシステム、エキゾーストシステムなどを受け継ぐ。カタログモデルのクーパーSに対し、70万円近く価格がUPしているが、それも納得の走り味
ドライブフィールは極めて痛快! ショートホイールベースのFF車というパッケージそのもののハンドリングは、古典的な中にも、BMWが手がけた最新モデルらしい正確さがあり、ドライビングプレジャーに満ちています。

やや重めの操舵力を要するステアリングを切り込むと、フロントは極めてシュアなレスポンスを示し、よくいわれているとおりのカート感覚のクイックなハンドリング。

アクセルオフでタックインを駆使しやすく、リアは限界を超えるとゆっくりと流れ始め、アクセルワークで流れ具合をコントロールしやすいよう味付けされています。もともとのシャシー性能が高いので、破綻することなく、姿勢を立て直すことができます。

これに過激なまでのパワーが加わるわけで、飼いならされたじゃじゃ馬とでも申しましょうか、高性能をフルに近い領域で引き出しながらも、安心して攻めることができるチューニングが施されています。乗ってこれほど「面白い!」と直感させるクルマは、そうそうないでしょう。

ここまでの仕様にすると、価格はけっこう高くなりますが、この見た目と走り味が楽しめると思えば、ヨシとしましょうか!

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