輸入車/注目の輸入車試乗レポート

スポーツカーで“エコ”はできるのか!?(3ページ目)

エコとスポーツカーとは相容れないものと思いがちだが、はからずもがな、意外なほど燃費がよく環境にやさしいスポーツカーが多数存在する。筆者の経験とカタログスペックから、エコなスポーツカーを探してみた。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

これも「エコ」なスポーツカー!?

続いては、ちょっと意外かもしれないクルマたちを。トップバッターはコルベット。コルベットというと、いわずと知れたアメリカンリアルスポーツ。エンジンだって、いまや標準で6Lオーバーとなっています。

「?」と思った方も多いでしょうけれど、実はこのコルベット、大きめのエンジンでグイグイ引っぱるのが効率がよいということの見本のような1台なのです。また、ATが当初は4速だったところ、現在は6速になっています。排気量が大きく、ボディサイズのわりに車重が小さいので、低い回転でラクに加速することができています。それに6速ATが採用されたことで、実用燃費がかなりよくなっているのです。

シボレー・コルベット
最高出力436ps(321kw)/5900rpm、最大トルク58.6kgm(575Nm)/4600rpm。10・15モード燃費は公表されていないが、6速化により、とくに高いギアでの変速比が燃費に有利になっている。100km/h巡航時はわずか1300rpmで、高速走行時の瞬間燃費計はコンスタントに12km/L以上を指したように記憶している。

そしてエリーゼ。このクルマは、とにかくクルマにとって軽いことは正義だということを、あらゆる面で感じさせる1台です。加速もブレーキングも、コーナリングもそうですが、加速がラクということは、燃費にも有利ということになります。乗ってみると、大きく重いクルマばかりになった最近のスポーツカーとは、一線を画しています。

ロータス・エリーゼ
ロータス車は軒並み車重が1トン以下に収まっている。近年では排ガス規制をクリアするためトヨタ製エンジンを搭載。ただし、10・15モード燃費は公表されていない。エンジンスペックは、1ZZ搭載車が最高出力134ps(100kw)/6200rpm、最大トルク17.5kgm(172Nm)/4200rpm、2ZZ搭載車が192ps(141kw)/7800rpm、最大トルク18.5kgm(181Nm)/6800rpm

最後にアウディR8。すでにスタンダードの4.2L V8ガソリンエンジンモデルは発売されていますが、今年春に、ディーゼルエンジン搭載モデルの存在が発表されたばかり。スーパースポーツカーとして初めてのディーゼルエンジン搭載車が、そう遠くない将来に発売されることでしょう。

アウディR8 TDIル・マン
6L V12 TDIエンジンは、最高出力500ps、1000Nmというスペック。1750~3000rpmの領域で1000Nmのトルクを発揮し、0-100km/h加速は4.2秒、最高速度300km/hを誇る。また、2014年施行予定の欧州排出ガス基準「EURO6」をすでに満たしている。
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