日本車勢は燃費がイイ!?
スポーツカーの命は「走り」そして「スタイリング」。燃費や環境問題など、エコへの取り組みももちろん大事だけど、なかなかスポーツカーと結びつけるのは難しいでしょう。しかし、スポーツカーにもいろいろな考え方がある中で、実は軽量で、エンジン性能が高く効率のよいモデルが多いので、結果的に実用燃費に優れるというのは十分に考えられます。今回は、そんなスポーツカーについて、燃費ネタをからめながら紹介していきたいと思います。はたして、スポーツとエコは両立するのでしょうか?まず日本車から。日本のオープンカーを代表するこれらは、どれも燃費がいいのです。やはり基本的には、エンジン排気量が小さいクルマは燃費がいいといえるでしょう。
まずはライトウェイトスポーツの雄、マツダ・ロードスター。従来のモデルよりも、ボディもエンジン排気量も大きくなったことが、実用燃費ではむしろ有利になっています。スポーティなフットワークに、フラットトルクで扱いやすいエンジンの組み合わせ。今回のイチオシとしたいと思います。
マツダ・ロードスター 10・15モード燃費11.8~13.4km/L。エンジンは2L直4DOHCのみの設定で、これに6速MT、5速MT、6速ATが組み合わされる。最高出力170ps(125kw)/6700rpm、最大トルク19.3kgm(189Nm)/5000rpm。運転のしやすさと燃費のよさで、今回のイチオシ! |
S2000は、本格的に「速さ」を追求したクルマであるにもかかわらず、燃費も優れています。2000と名乗りつつ2200ccになったS2000は、カタログスペックはさることながら、実用燃費やドライバビリティでは大きく向上しています。
10・15モード燃費11.0km/L。2005年に2.2L化されて、カタログ上の燃費は12.0km/Lと従来より少し低下したが、低速トルクが向上しており、実用燃費では向上している。最高出力242ps(178kw)/7800rpm、最大トルク22.5kgm(221Nm)/7500rpm。直4VTECエンジンの痛快な吹け上がりが楽しめる。燃費と性能のバランスでは世界一といって過言ではない
コペンは、ご存知のとおり軽自動車でありながら、一人前のスポーツカーとしてしっかり作り込まれたクルマ。効率のよいターボエンジンのおかげで実用燃費にも優れます。
軽カーで、こんなに魅力的なスポーツカーが存在する! 10・15モード燃費は15.2~18.8km/L。やはりATよりもMTの燃費がよく、電動開閉式のアクティブトップよりも手動脱着式のデタッチャブルトップのほうが軽量につき燃費に優れる。レギュラー仕様であるところもありがたい。最高出力64ps(47kw)/6000rpm、最大トルク11.2kgm(110Nm)/3200rpm
スズキ・スイフトスポーツ/日産マーチ12SR コンパクトカーをベースに本格的にスポーティテイストを追求した2台。いずれも走りは非常に刺激的だが、燃費に優れる。スイフトスポーツは、1.6L直4エンジンを搭載。10・15モード燃費14.6km/L、最高出力125ps(92kw)/6800rpm、最大トルク15.1kgm(148Nm)/4800rpm。マーチ12SRは、1.2L直4エンジンを搭載。最高出力110ps(81kw)/6900rpm、最大トルク13.7kgm(134Nm)/3600rpm。10・15モード燃費は未公表だが、エンジンの仕様からしてそれほど悪いとは思えない。おそらくスイフトスポーツをだいぶ上回るはず |
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