マイナーチェンジで見た目も走りも洗練
付属のトノカバーは、折り畳んでトランクに収納できるようになっているが、脱着作業はちょっと大変……。 |
そして、2006年に比較的大掛かりなマイナーチェンジを実施したPTクルーザーは、2007年モデルでATに改良を加えるとともに、7月に発売の2007年モデルのカブリオは、ついに右ハンドル仕様となりました。
ドライブフィールも、2006年のマイナーチェンジのより従来に比べてグンとよくなっています。具体的には、ボディ剛性が上がり、少し固めの欧州車テイストの足まわりを得て、しっかりとしたフィーリングとなっています。
ちなみに旧型ネオンも、モデル末期には乗り心地もフットワークも劇的に洗練されていましたが、その技術をそのままPTクルーザーにも採り入れたという感じです。とくにクローズドモデルがよくなったこともあり、それと比べるとカブリオは、さすがに走りの面では不利な部分もありますが、このスタイルとオープンエアモータリングを楽しめることを考えれば、許せるのではと思います。
難点をいうと、デビュー以来ずっと言われ続けていますが、ハンドル切り角が小さいこととでしょう。Uターンなどでそれを痛感してしまうのですが、これは慣れるしかないでしょうね。
また、オープンにすること自体は簡単なのですが、トノカバーの脱着は少々やっかいです……。
誰が乗っても絵になるクルマ
新デザインとなったインパネ。インテリアにもレトロなデザインテイストを採用するとともに、大人4人がゆったりと座れる室内空間を確保。用途に合わせて9通りのシートアレンジを可能とするなどユーティリティ性能も侮れない。 |
いずれにしてもルックスこそPTクルーザーそしてカブリオの命なのですが、さらにこのクルマのいいところは、性別を問わず、年齢も問わず、どんな人が乗っても絵になるところでしょう。20代の男性が乗っても、主婦がお子様と乗っても、老夫婦がドライブしていても、誰でもサマになっちゃうと思うんです。
実際、PTクルーザーは老若男女を問わず受け入れられたわけですが、それというのも、普通の乗用車に比べると、かなり奇抜なデザインのクルマではありますが、その奇抜具合がちょうどよかったということなんでしょう。
そして乗り手は、黙っていてもオシャレに映るし、遊び心があって、モノ選びにコダワリをアピールするように見えるなど、いいイメージしか周囲に与えないクルマなんではないかと思います。
発売から8年が経過していますが、古いとか新しいとかいう価値観とは関係ない世界にいるのもこのクルマならではでしょう。しかし実際には、機構的にも洗練されて、もはや完熟の域に達しています。
今までカブリオには左ハンドルしか設定がなくて、それを理由に購入を躊躇していた人もいるかもしれませんが、ようやく右ハンドルが追加されたことを歓迎しようじゃありませんか!
【問い合わせ先】
クライスラー日本公式サイト
クライスラー・ジープコール TEL0120-712-812