SUBARU(スバル)/レガシィ

サーキットを走らせて分かったレガシィの方向性 改めて体感したレガシィの実力2(3ページ目)

レガシィを国内外のライバルと共にサーキット試乗で比較してみた。その結果見えてきたのは、新型レガシィの走りの方向性と、シャシー性能の高さだ。

執筆者:河口 まなぶ


まずクローズドコースである筑波サーキットにおいてだが、レガシィB4・2.0GTスペックBは、タイム的には最速だった。280ps/35.0kgmという数値が4台中最高ということもあって、当然の結果だったといえる。しかし筑波サーキットでは単純にタイムだけを指標としているわけではない。1分何秒で走るかという部分も確かにひとつの指標であるが、それよりも大切なのは「どんな走りでそのタイムを生み出しているか?」ということである。

ちなみにタイムを挙げておくと、レガシィB4・2.0GTスペックBは1分9秒4、RX-8は1分10秒3、アコード・ユーロRは1分12秒前半、BMW330iMスポーツが1分12秒半といったところだった。

さて、タイム的には最も速いレガシィだが、どんな走りでそれを生み出しているのか? これは一言で、ドライバーとクルマの「格闘」から生み出されているといえる。

クルマの前後重量バランスで言うと、優れている順番にならべれば、RX-8、330iMスポーツとなりレガシィとアコードはほぼ同じくらいに位置している。ここからして既に、限界域で走るクローズドコースでは、素性が前面に出てきてしまう。限界域で走らせると、クルマのあらゆる部分にバランスよく力がかかって走っている感じを受けるのは、やはりRX-8、330iMスポーツ、レガシィ、アコードというような順番だ。

特にRX-8と330iMスポーツは、前後重量配分が50:50に極めて近く、重量物のほとんどが車両中心に集まっているために、コーナリングの一連の動きにおいてかなり洗練された運動を感じさせてくれる。ブレーキなどに関しても、やはり負担が少ないようで数周のうちにフェードするような兆候も見られなかった。

前後重量配分で言うと、フロントが重くなるレガシィとアコードは、コーナリング時に感じるバランスの良さでは、RX-8や330iMスポーツにはかなわない。コーナーの進入におけるブレーキングから転舵までの間に、どうしてもフロントの重さを感じることになる。またフロントが重くリアが軽いというバランスを持つゆえに、コーナー進入におけるブレーキングも、RX-8比ではもちろん330iMスポーツに比べても、早めに操作を行う感じが強くなってくる。

レガシィのすべてが分かるAll About Japanレガシィコンテンツはコチラ
PART1レガシィのブランド戦略編はコチラ
PART3究極のベストグレードはコレ編はコチラ
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます