輸入車/注目の輸入車試乗レポート

ターボとNAでは、こんなに違いがあった新型レガシィ レガシィのターボとNAの違い

今回はターボのGTとNAの2.0Rを対比しながら、B4とツーリングワゴンの違い、またサーキットでの試乗や公道での試乗などまで含めてレポートする。

執筆者:河口 まなぶ



4代目へと進化したレガシィ・ツーリングワゴン/B4は、あらゆるもの全てを一新したことによって大幅な成長を見せた。ではまず先代に比べ、どのような部分が進化しているのかをみていくことにしたい。

まず大きく変わったのはボディ。ここでは特に先代に比べ、最大で-100kgの軽量化を実現しているところがポイントである。ボディサイズをアップしながらも、なぜこれほどの軽量化ができたのか? 特に大きな理由となっているのは、メインとなるフレームの通し方といえる。先代までのレガシィというのは、簡単に言えば基本構造は継承しながら、その時々に求められるボディ剛性や衝突安全に対して、補剛のためのパーツをどんどん追加してきた。悪くいえば「付け足し」によって進化してきた歴史を持つ。しかし今回はそういった構造を一新することで、メインとなるフレームをより効果的効率的に配することができた。つまり求められる要件に対して、素直な構造をとることができた。これによって最大で100kgも軽くすることができた。

新たに構築されたボディは、求められるボディ剛性や衝突安全性を高いレベルで確保しているのはもちろんで、さらにはパワートレーンのレイアウトなどまでもより効果的なものとすることに成功している。搭載位置において、フロントディファレンシャル部分で-10mm、エンジン前端部で-22mmもの引き下げを行うことで、エンジン+トランスミッションを含むドライブトレーンは、これまでよりもさらに寝かされて水平に近い状態とされているため、重心などに関しても下げられており、より運動性能に貢献するものとなった。同時にプロペラシャフトのジョイント角が減少したことで、振動や静粛性の低減にもつながっている。

またエンジンの搭載位置引き下げによってボンネットとエンジンの間にスペースができ、歩行者傷害値の提言にも寄与している。

さらに車両重量の軽減を図る上で、車両端部にある構成部材の重量軽減を集中的に行って、ヨー慣性モーメントの低減も果たしている。同時にボディが新たになったことで、サスペンションの取り付けなども、さらに理想的なものになったといえる。

つまり、ボディ構造を一新したことで、実に様々な部分へ効果を発揮しているのである。



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