
組み合わせられるトランスミッションは、日本仕様の場合、ともにステップトロニック付きの5ATとなる。他に6速化されたSMG―?が用意されるが、今回はまだ試乗することができなかった。
それにしても、BMWのドライブトレーンは相変わらず、極めてシルキーなフィーリングを届けてくれる。エンジンだけでなく、駆動系などまで含め、全ての感触がシルキーだからこそ、この上質でしっとりとした気持ちよいフィーリングが得られるのだ。さらに最近のBMWスポーツモデルに見られる、SPORTSと書かれたボタンがこのZ4にも与えられている。これはダイナミックドライブコントロール(DDC/オプション設定)と呼ばれるもので、ボタンを押すことによって、エンジンのレスポンスをよりダイレクトに設定し、ステアリングアシストを低減するほか、ダイレクトなフィールを強調する。またAGS、SMGのプログラムを自動的にSモードに設定する。
2.5/3.0Lの印象の違いは、パワーの明確な差として感じ取ることができるが、果たして悩ましいのは、例え低出力である2.5Lでも、フィーリング的には相当に気持ちよいこと。確かにスポーツドライビングの局面では、3.0Lのスペックに分があるだろうが、果たしてスポーツドライビングだけがこのクルマの世界ではないことを考えると、2.5Lも捨てがたい魅力に溢れている。パワー的には劣るが、吹け上がり、回転感の気持ちよさは全く遜色がないのだ。

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